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朴槿恵政権の国史教科書国定化、朴正煕政権の大統領府報告書と酷似

登録:2015-09-07 22:03 修正:2015-09-08 06:47
「国史教科書の国定化案報告(文教部)」//ハンギョレ新聞社

 「文教部(現在の教育部)は民族主体性の確立のための国史教育強化の方針に基づいて、昨年5月以降、教育課程の改革を通じた小中高等学校における国史科目の独立...各種試験での国史科目の義務化...などを進めてきましたが、今回はその一環として中高等学校の国史教科書を国定化する案を樹立し、報告してきました」

 維新独裁時代の1973年6月9日に大統領秘書室が提出した報告書「国史教科書の国定化案の報告(文教部)」の「国史教科書国定化」の論理と、朴槿恵(パク・クネ)政権の「韓国史教科書の国定化論理」が酷似していることが分かった。朴正煕(パク・チョンヒ)元大統領が同年6月18日に署名したこの報告書の「国史教科書国定化の必要性六つの項目」を見ると、朴槿恵政権とニューライト系の学者たちの主張との違いがほとんど見当たらないほどだ。朴正煕政権は翌年の1974年1学期から全国の学校で国定国史教科書を使うようにした。

 全国歴史教師会が今月7日に公開した報告書によると、国政化を進める第一の理由としては「日本の植民地政策や私たち(韓国)の依他性によって多分に歪曲され、他律的なこれまでの歴史観は、早急に清算されるべきである」点が挙げられている。ニューライトが批判する「自虐史観」を彷彿とさせる内容だ。

 四つ目の項目には「歴史家たちの幅広い参加による国史教科書の一本化で、複雑多岐な主観的学説を止揚し、解放以降史学界が培ってきた歴史研究の業績と成果をより体系化して、信憑性の高い豊富な史料に立脚した民族史観の統一と客観化を期す」と記されている。学界の総合的な研究成果をもとに、一つの正史としてまとめて教えるという朴槿恵政権の論理と変わらない。

 金武星(キム・ムソン)セヌリ党代表の「学生が偏った歴史観に基づく教育で混乱を経験しないように、実際に立脚して中立的な視角を備えた国定歴史教科書の導入が必要だ」という発言と大同小異な部分も出てくる。報告書の五つ目の項目である「新しい価値観の確立のための一貫性のある教育のために...価値観の教育の中核となる国史科目も国定化が必要だ」などの説明がそれに当たる。

 チョ・ハンギョン全国歴史教師会会長は、「維新時代の国定化論理がいかに大きな偽りだったのかは、歴史が証明している」とし「朴槿恵政権は40年が過ぎた今、再びその偽りを繰り返そうとしている」と批判した。

チョン・ジョンユン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2015-09-07 19:55

https://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/707811.html  訳H.J

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