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「五月の光州」行き518番バスをご存知ですか?

登録:2015-05-14 23:51 修正:2015-05-15 07:28
518番光州市内バス=資料写真//ハンギョレ新聞社

 光州(クァンジュ)新都心と旧都心の間には518番市内バスが通う。 このバスは他の路線に比べて屈曲が激しく、距離も長くて全く収益は出せない。 だが、光州市はこのバスを3年前から維持している。 市民に愛されるこのバスにはどんな事情があるのだろうか。

 光州市教育庁は14日、5・18民主化運動35周年を控え、小中高生の学習用に動画『518バスに乗せられた事情』を製作したと明らかにした。この動画は、光州市教育情報院のホームページ(gebs.gen.go.kr/cmd)の公開講演室に企画映像資料として紹介されている。 聴覚障害者のために手話篇も製作された。

 9分間の動画には、518番バスに乗って「五月の光州」の現場を見て回る場面が含まれている。 当初に軍部隊が駐留した尚武(サンム)地区から市民軍の根拠地であった錦南路(クムナムノ)を経て、犠牲者が安置された5・18墓地までの33.4キロメートル区間を紹介する。 この行程で1980年5・18民主化運動の背景と意義、被害と史跡などを自然に紹介する。

 このバス路線には5・18史跡26カ所のうち、軍の駐屯地であった尚武台の法廷・監獄をはじめ、旧全羅南道庁と5・18民主広場、光州駅、光州刑務所、5・18旧墓地など、主要史跡10カ所余が含まれている。

 この路線は巡礼客に五月史跡を案内した奉仕団体「五月の光」が提案し、光州市が“都市の象徴”として受け入れ作られた。 バスは年間88万人が利用しているが、売上は運送原価の73%に留まっている。 市の公共交通課ユン・ソンウク氏は「都市を象徴する路線として運営している。 外部の人や生徒たちが大きな負担なく5・18の現場を見て回れるように有用な交通手段」と紹介した。

 キム・チェファ光州市教育情報院長は「518番バスは今も25分間隔で運行している。見覚えのあるバスを登場させて、都市の正しい歴史を教え、生徒たちに自負心を養わせたかった」と話した。

アン・クァノク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/area/691299.html 韓国語原文入力:2015-05-14 20:16
訳J.S(1053字)

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