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朴大統領、今年も済州4.3犠牲者追悼式に不参加

登録:2015-04-03 21:53 修正:2015-04-04 07:22
3日午前、済州市4・3平和公園で開かれた第67周年4・3犠牲者追悼式場に朴槿恵大統領と李完九首相名義の弔花が置かれている。2015.4.3 (済州=連合ニュース)

 朴槿恵(パク・クネ)大統領が今年も4・3犠牲者追悼式に参加しなかった。 昨年3月、朴大統領が大統領令の改正を通じて「4・3犠牲者追悼日」を国家記念日への格上げを指定したが、朴大統領は昨年に続き今年も追悼式には出席しなかった。

 3日午前、済州(チェジュ)4・3平和公園で開かれた第67周年4・3犠牲者追悼式は、李完九(イ・ワング)首相と金武星(キム・ムソン) セヌリ党代表、文在寅(ムン・ジェイン)新政治民主連合代表、ウォン・ヒリョン済州道知事らが参加した中で挙行された。 4・3追悼式は2006年に盧武鉉(ノ・ムヒョン)当時大統領が参加して以来、9年連続で大統領が参加せずに開かれた。

 政府代表資格で参加した李首相は追悼辞で「政府はこの間、特別法を制定し4・3事件の真実究明と犠牲者の名誉回復のために多角的な努力を傾けてきた。今後も犠牲となった方々を賛え遺族の慰労にすべての最善をつくす」と明らかにした。

 だが、この日の追悼式は朴大統領が済州地域の度重なる出席要請を無視したために、色褪せた感がある。 これに先立ってウォン・ヒリョン済州道知事は、25日に大統領府を訪問し朴大統領の出席を要請し、セヌリ党済州道党も23日に記者会見まで開き「(朴大統領の出席は)真の意味で国民大統合時代を開く歴史的端緒となる」と大統領の出席を要請した。

 朴大統領も大統領候補時期に「4・3は済州道民のみならず全国民が胸を痛めた事件であり、これまでも政府の多くの関心があったが至らない点があった。 国家追慕記念日制定をはじめ道民の痛みが癒えるまで最大限努力する」と約束した。 4・3を国家追悼日に指定したことにより約束は守られたが、2年連続で追悼式に出席せずその意味が半減した。

 しかも朴大統領の追悼式不参加が一部保守団体の主張している理念問題のためという点も後味の悪さを残している。 朴大統領の不参加は、一部の保守団体が「4・3平和公園内の位牌奉安所に南朝鮮労働党幹部の位牌がある」として、犠牲者の再審議を要求し、これに対し首相傘下の「済州4.3事件真相究明および犠牲者名誉回復委員会」が4・3犠牲者再審推進を議論している状況と関連があるということだ。 チョン・ジョンソプ自治行政部長官も1月、「4・3犠牲者に指定された一部の人物が武装隊の首魁級という論議が解消されなければ大統領の位牌参拝は難しい」と話し、朴大統領の追悼式不参加が理念問題のためということを事実上認めた経緯がある。 ただし、大統領府はこの日朴大統領の追悼式不参加理由を明らかにはせず「論評しない」(ミン・ギョンウク大統領府報道官)として説明を回避した。

 この日の追悼式に参加した金武星セヌリ党代表は、朴大統領の不参加と関連して「大統領もとても来たいと考えられていたと思う」と言葉を慎んだ。 一方、文在寅新政治民主連合代表は「追悼式が韓国の歴史の和解と共生、国民統合の契機になることを願う。そのような面で、朴大統領が今回の追悼式にだけは参加して欲しいと望んでいたが残念だ」と話した。 文代表は4・3犠牲者再審査の動きに関しては「せっかくなされた和解と共生を破壊する誤った問題提起」と批判した。

ソク・ジンファン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/685379.html 韓国語原文入力:2015-04-03 16:38
訳J.S(1622字)

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