マーク・リッパート駐韓米国大使を襲撃したキム・キジョン氏(55・拘束)が警察発表とは異なり、2011年の金正日(キム・ジョンイル)北朝鮮国防委員長焼香所の設置の試みに関わっていないとする主張が出始めている。警察は国家保安法違反容疑の捜査の主な根拠に焼香所設置の試みを挙げているが、キム氏が実際に設置しようとしたかは「これから捜査する」とした。警察は検察送検予定日2日前の11日にも、キム氏を保安法違反容疑で立件しない状態で保安法関連調査を続けた。
警察は6日と8日のブリーフィングで「キム氏が2011年にソウル大漢門で金正日国防委員長の焼香所設置を試みた」と明らかにした。これに対してキム・ドゥヨン ソウル地方警察庁保安2課長は「キム氏が現場にいたのは事実だが、実際に設置の試みがあったかは採証写真などから基礎調査をしている」とハンギョレに明らかにした。当時キム氏が捜査対象となっていたのか確認を求めると「該当容疑で捜査受けたことはない」と答えた。警察は焼香所設置の試みを7回に及ぶ北朝鮮訪問の前歴、南北平和協定締結の主張と共にキム氏の“利敵目的”を立証する根拠としている。
キム氏側は焼香所設置の試みをしていないと主張する。キム氏の弁護人であるファン・サンヒョン弁護士は「キム氏は2011年12月26日にソウル市庁へ政務副市長に面談しに行く途中、焼香所設置を防ごうとする保守派の父母連合会員たちから暴行された」と語った。その後、後父母連合側がキム氏を“従北主義者”と描写した動画をインターネットに載せ、キム氏は名誉毀損容疑で彼らを告訴した。検察は父母連合関係者を略式起訴した。4年前もキム氏を弁護したファン弁護士は「名誉毀損の捜査をした警察が『焼香所を設置しに行ったのか』と尋ねたが、キム氏は『私がなぜ金正日を焼香するんだ』と答えた」と主張した。
焼香所設置を主導し保安法違反罪で処罰された国家保安法被害者会のユン氏は「キム氏と共謀していない。キム氏とは現場で初めて会った。どうやってキム氏が来たのかも知らない」と言っている。
一方、警察はキム氏が民族和解協力汎国民協議会からリッパート大使朝食会の講演会招請状を受け取った先月17日から事件当日での今月5日までに3回以上通話した30人余りに対し、保安法違反の前歴などを調査している。キム氏が代表を務める「私たちの広場」に2013年以降、後援支援金を出した20人余りの犯行関連性も調査している。
リッパート大使警護に問題があったと批判されるソウル・鍾路(チョンノ)警察署はこの日、「常習デモ参加者ブラックリスト」にキム氏を含め管理してきたと遅れて明らかにした。
韓国語原文入力:2015.03.12 08:39