京畿道議政府(ウィジョンブ)のある住居用オフィステルで大規模火災が発生し、住民4人が死亡し100人余りが負傷した。
10日午前9時27分頃、京畿道議政府市(ウィジョンブシ)議政府洞(ウィジョンブドン)のテボングリーンアパートで火災が起こった。 この火災で午後5時現在、入居者ハン氏(26)など4人が亡くなり、パク氏(34)など100余人が有毒ガスを吸ったり火傷をして議政府とソウルの9個の病院に搬送され分散治療中だ。 特に負傷者のうち7人は危篤と伝えられ、人命被害はさらに増えるものと見られる。
この日、火は近隣の建物に燃え移り10階建てと15階建ての建物など計3棟が燃えた。 また、駐車場にあった車両12台も全て焼けた。
この日の火災はテボングリーンアパートの1階で起きた。 住民は「1階でバンという音がして火の手が上がった。 20分後に火は隣の建物に燃え移った」と当時の状況を伝えた。 火は強風に煽られて一瞬のうちにワンルームなど近隣の10階建てと15階建ての建物2棟に燃え広っがった。 近隣の療養病院をはじめ他の建物の住民たちも緊急待避した。
火勢が大きくなり1階の出入口が塞がれると、閉じ込められた住民たちは建物内に進入した消防署員の助けを得て待避した。 低層階の住民は悲鳴をあげて、窓から飛び降りもした。 一部の住民は屋上に逃げて身を守り、消防ヘリコプター4機によって救助された。
住民を救助するため建物内に入った警察官2人も閉じ込められ、7階にいた1人はハシゴ車で救出された。 3階に閉じ込められた警察官イ・ジェジョン巡査(35)はエアーマットに飛び降りて負傷した。
消防当局はヘリコプター4機をはじめ装備車両70台と消防署員160人を動員したが、進入路が狭く、建物の後方には電車が通っているため鎮火に困難をきたした。 警察も約1千人を動員して人命救助に当たった。 火はこの日午前11時44分頃に鎮火した。
当局は今回の火災がテボングリーンアパート1階駐車場の車両から起きたと推定しているが、1階の郵便受け付近から火の手が上がったという目撃者の陳述も出ている。警察は放火の可能性を否定せず、防犯カメラ(CCTV)の録画映像を確保し捜査を進行中だ。
特に警察は建物内にいた入居者らが「火事が起きたのに火災警報や待避放送はなかった」という主張に基づき、消防設備などがまともに備わっていたか、関連者が火災に迅速に対応したか、建築材料は正しく使われていたかなども捜査する方針だ。
7階に居住するユン氏(35)は「玄関から煙が入ってきて火事を知った」とし「火災警報はもちろんスプリンクラーも作動せず、119救助隊が来るのを待っていた」と当時の状況を説明した。 4階の住民チョン氏(27)は「就寝中、窓の外からギラギラと(火が)燃える音が聞こえて起きてみると火柱が立ち上っていた」として「待避放送も火災警報の音も聞こえず、3階のガラス窓を壊して外に飛び降りた」と話した。
この建物は名前はアパートだが、建築許可はオフィステルで出されていて“住居用オフィステル”と呼ばれている。 火の手が上がったテボングリーンアパートと火が燃え移ったドリームタウンは全て地下1階地上10階の建物だ。 2013年に入居が始まった新しい建物だ。 近隣の1棟は地下1階地上15階規模だ。これら建物3棟には計264世帯がある。
一方、死亡者は議政府地域の4か所の病院に安置され、負傷者は議政府聖母病院に28人、チュ兵院に20人、議政府白病院に19人、議政府医療院に13人、サンゲ白病院に10人、蘆原乙支病院に4人などが搬送され治療を受けていて、漢江聖心病院・高麗大安岩病院・原州キリスト病院にも各2人ずつが搬送された。