本文に移動

米「対北朝鮮制裁」、南北関係改善のけん制が狙い?

登録:2015-01-04 22:30 修正:2015-01-05 08:44
京畿道坡州市ムン山邑の臨津閣を訪れた市民が4日午後、平和と統一の願いを込めたリボンが幾重にも吊り下げられた鉄柵の前を歩いている。 坡州/キム・ポンギュ記者//ハンギョレ新聞社

北「実効性なき制裁」を低く評価
対応のレベルは以前に比べ高くなく

政府が対米関係悪化の負担まで負って
南北関係で成果を上げようとするか未知数

 米国政府がソニー・ピクチャーズのハッキング事件と関連して、2日(現地時間)対北朝鮮制裁を拡大する行政命令を発動し、米国が南北関係の気流に新たな伏兵として登場するという見通しが出ている。 米国が韓国政府に南北関係の“速度調節”を要請したとも解釈されるためだ。

 米国の対北朝鮮制裁行政命令が今後の南北関係に及ぼす波及効果は大きく三つの側面で考えられる。 北朝鮮の対応レベル、米国の本心、韓国政府の対処だ。

 とりあえず現在までのところ北朝鮮の対応レベルは以前より高くはない。 北朝鮮外務省スポークスマンは4日『朝鮮中央通信』記者との問答で「米国が朝鮮に対する体質的な拒否感と敵対感から抜け出せずにいることを如実に見せた」とし、自主権と民族の尊厳を守る意志と決意がより一層高まるという原則的な主張にとどまった。 在日本朝鮮人総連合会(総連)の機関紙『朝鮮新報』も3日、米国が制裁対象にあげた団体・個人が「米国とは取り引きがなく制裁に実効性がない」と低く評価した。 バラク・オバマ米国大統領がソニーハッキングに関連して「比例的対応」を明らかにすると、北朝鮮国防委員会政策局が先月21日に声明を通じて「ホワイトハウスとペンタゴン、テロの本拠地である米国本土全体を狙った超強硬対応戦を行う」と警告したことと比較すると、大幅に基調が軟化したことがわかる。

 問題は先月29日、韓国政府の電撃的な南北会談提案と1日の金正恩北朝鮮労働党第1書記の首脳会談の可能性発言など、南北関係の突然の方向転換ムードを眺める米国の不都合な本音が行政命令に含まれている可能性だ。 米国は南北間の軍事的緊張が高まることを望みはしないものの、米国の核心利益である北核問題やミサイル問題解決に対する集中度を低下させかねない周辺国と北朝鮮の“単独取引”に対しては不本意であることを明らかにした。制裁中心の対北朝鮮政策共助戦線に乱れが生じかねないと判断しているためだ。

 このような理由で米国行政府は、北朝鮮と日本の間の拉致被害者交渉やファン・ビョンソ総政治局長ら“北朝鮮3人組”の昨年10月の韓国訪問時も原則的意思を明らかにするにとどまった。 特に、先月29日の韓国政府による対北朝鮮対話提案に対しても、米国政府は「今回の事案は韓国が主導権をもって行うことだ。詳しいことは韓国政府に問い合わすべき」というスッキリしない反応を示したという。

 その上、金正恩第1書記は新年辞を通じて南北関係については前向きな意志を示したが、米国の関心事である非核化問題に対しては特別な言及をせず、今年も経済・核武装の並進政策を継続追求すると明らかにした。 今回の行政命令にサイバーハッキングに関わったとは見難い、武器の輸出入を担当する鉱業開発公社が制裁対象に含まれた点も米国のこのような憂慮を反映したものと見られる。

 米国政府が南北関係の速度調節を要求し制動をかけることもありうる状況で、朴槿恵政権の動きに関心が集まっている。 朴政権はこの間、北朝鮮の核問題に対する米国の強硬な壁に遮られて中途半端に言いなりになったという評価を受けてきた。キム・チャンス コリア研究院研究室長は「韓国政府が対米関係悪化の負担を負ってまで南北関係で成果を上げようとするかは未知数だ」として「南北関係が話だけで終わる恐れがある」と憂慮した。

イ・ヨンイン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/672081.html 韓国語原文入力:2015/01/04 20:58
訳J.S(1800字)

関連記事