韓国文化財を元の場所へ・北朝鮮の朝鮮仏教徒連盟が共同声明発表
「‘朝鮮大元帥兜’等、文化財を元の場所へ戻すために共同活動を展開」
東京の国立博物館が保管している‘小倉コレクション’返還のために、韓国と北朝鮮の仏教徒が一つになった。
海外搬出文化財返還のために活動してきた韓国の「文化財を元の場所へ」と北朝鮮の朝鮮仏教徒連盟中央委員会は3日に「我が民族の文化財返還を促す南北仏教徒共同声明」を出し、南北は「東京国立博物館が保管している‘朝鮮大元帥兜’等の略奪文化財を全て我が民族に返還することを強力に要求する。 南北仏教界は、我が民族は一つという価値の下に団結した力で、日帝が略奪して行った全ての文化財を元に戻すための共同行動を粘り強く展開する」と明らかにした。「文化財を元の場所へ」の代表であるへムン僧侶は先月、中国北京などで今回の共同声明文案調整のために北朝鮮の仏教界関係者たちと会った。
小倉コレクションは、日帝強制占領期間に実業家だった小倉武之助(1896~1964)が朝鮮半島などで収集し持ち去った遺物1400点余りを称する。 このうち39点については日本が国の文化財に指定するほど水準の高い文化財が含まれている。 へムン僧侶はコレクションのうち、種々の情況から見て盗難品であることが明らかな‘朝鮮大元帥兜’と小倉が1964年に作成した目録で「閔妃(明成王后)が死んだところ(景福宮の乾清宮)から持ってきた」と記述した朱漆十二角床など34点は東京国立博物館が所蔵してはならないという調停申請を8月末に出している。この調停申請の最初の弁論期日は5日に東京簡易裁判所で開かれる。
韓国政府は1965年の韓日協定締結当時、小倉コレクションの返還を強力に要求したが政府ではなく個人所蔵品だという理由で返還が実現しなかった。 この文化財は小倉が死亡した後‘財団法人小倉コレクション保存会’が管理していたが、1981年に東京国立博物館に寄贈された。しかし、日本ではこの問題を解決するためには、韓国の盗掘屋が2012年10月に対馬から盗み出した仏像2点を先に返還しなければならないという世論が強く、肯定的な調停結果が出るかは不透明だ。