チョン・ジョンベ元法務長官「野党全面刷新のためには全党員投票制が不可欠」
党員が路線・政策を直接決定する普通選挙権導入が必要
パク・ヨンソン非常対策委員長が推進するならば、大統領選候補に推す
「党のビジョン・路線・政策などを党員が直接決定できるように普通選挙権(全党員投票制)を与えなければならない。」(チョン・ジョンベ元法務部長官)
５日、比例代表制フォーラム主催で国会において開かれた「野党、どこへ向かうべきか」討論会には、「７・30再・補欠選挙」で党の戦略公認のため出馬を放棄したチョン・ジョンベ元法務部長官と出馬を検討したが諦めたチョン・ドンヨン常任顧問が姿を見せた。「7・30再・補欠選挙」で、光州市光山乙選挙区に出馬しようとしていたチョン元長官は、新政治民主連合の指導部がクォン・ウニ 元水西(スソ)警察署捜査課長を戦略公認したため“自意半・他意半”で選挙を放棄した。討論会の司会を務めた小説家ソ・ヘソン氏は彼を「戦線に立つこともできなかった方」と紹介した。
チョン元長官は2001年の“千・辛・鄭(千正培(チョン・ジョンベ)・辛基南(シン・ギナム)・鄭東泳(チョン・ドンヨン))”の党刷新運動に言及し、「その後十数年間、野党にはそれ以上の革新はなく、見ようによっては国民に捨てられたと言える」として「国民に希望を与えられる正義のある福祉国家を作れるのか、複雑な心境だ」と野党の現在の状況を指摘した。次いで「刷新は10余年前に失踪してしまい、現在政権獲得は不可能だ」と声を高めたチョン元長官は、「今この瞬間に、全面刷新をするためには“国民にビジョンを、党員には普通選挙権を”与える必要がある」と主張した。 党の重要な決定事項を党員に問い、決定する全党員投票制を導入し、党運営の民主性を確保しようということだ。これは、これまで新政治連合の内外で絶えず出されてきた提案でもある。
彼は「新政治連合は鮮明な価値・ビジョン・路線を持つ政党に生まれ変われなければならない。確固たる改革と穏健な進歩の路線を行ってほしい」として「国会議員と地域委員長の持つ既得権、カルテルを崩さなければ、ビジョンある野党を作るのは難しいと思う」として、全党員投票制の導入を強調した。チョン元長官は「全党員投票制を推進するならば、次の大統領候補にパク・ヨンソン代表を推すつもりだ」とまで発言した。
討論会の発題者を務めたチョン・ドンヨン常任顧問は、党革新案として「堂々と“有能な進歩政党”の道を歩もう」というタイトルの発題文を通して進歩性の強化を注文した。彼は発題文のタイトルについて「韓国社会がいまだに民主・反民主の狭間にとどまっているが、その皮を脱ぎさり保守政権創出を望む勢力と進歩政権創出を望む勢力間の、進歩対保守の鮮明な構図の確立に堂々と乗り出すべきだという意味だ」として「これが、この時代の国民が要求するものと見る」と説明した。チョン・ドンヨン常任顧問はセウォル号惨事を例にあげ、「その中に非正規職、規制緩和、民営化など、韓国社会の根本問題が入っている」として、社会的・経済的弱者や疎外階層を代弁する進歩政権の創出が必要だと力説した。彼は「再び野党が息を吹き返すには、まず第一に捨てるべきは派閥であり、取るべきはアイデンティティだ」と党の進歩性の強化を重ねて強調した。
これに対して討論者として立ったチェ・ウォンシク新政治連合議員は「党のアイデンティティは“中産層・庶民のための政党”と整理されている。そこに異論はない」と述べながらも、「中産層・庶民のスペクトルが非常に多様だ。客観的データでは、保守的議題に賛同する国民が多いのが事実だが、このような有権者層の複雑化を包括するためには、政策能力の確保された政権政党の姿が必要だ」と異なる意見を提示した。
一方、京畿道金浦(キョンギド・キンポ)でセヌリ党のホン・チョルホ議員に敗退したキム・ドゥグァン前慶尚南道知事も、討論会に出席した。彼は「敗者には言葉がないわけだが、今日はチョン・ドンヨン元議長とチョン・ジョンベ元長官が意味ある会合をすると聞いて、お会いしたくて来た」として「我が党の未来と関連して、きのうパク・ヨンソン非常対策委員長が“無党無私”“先党後私”の話をしたが、私も我が党の指導者たちがそのような姿勢を持つべきだと思う」と言葉少なに語った。
イ・スンジュン記者 gamja@hani.co.kr
訳A.K(2066字)