本文に移動

[社説] 南と北の‘アジア大会実務者会議’の再開を

登録:2014-07-21 09:40 修正:2014-07-22 09:27

 南北の間が何一つうまくいっていない。スポーツの分野さえそうだ。九月の仁川(インチョン)アジア競技大会への北朝鮮選手団と応援団の参加問題を議論するために17日に板門店(パンムンジョム)で開かれた実務者接触が、何の成果も得られず決裂したことは南北関係の現況をよく示している。

 今回の決裂は両者ともに責任がある。まず北の提案には、アジア競技大会参加を政治的目的に関連させる意図が見られる。選手と応援団の規模がそれぞれ350人ずつで史上最大であり、移動経路も陸(京義線鉄道)、海(万景峰号)、空(西海直航路)を網羅している。国際社会の対北朝鮮制裁に対抗して、自分たちの存在を誇示しようとしているようだ。北が同日午後に第三回会議を始めるとすぐに会談の決裂を宣言して退場したのも唐突だった。不満があるなら打ち解けて話せば良いはずだが、一方的な行動をとったのだ。そして18日の官営<朝鮮中央通信>は "決裂は応援団の規模と滞在費用などに対する南側の不当な態度のため" として "こういう態度を改めなければ大会参加を再検討するつもりだ" と明らかにした。やはり一方的な行動だ。

 南が選手・応援団の規模に是非を論じるような態度を見せたのも行き過ぎだ。700人という規模は2002年釜山(プサン)アジア競技大会時の650人と特別な差はない。選手団は当時(360人)の方が多かった。北が使わざるを得ない費用に関連して‘国際慣例と大会規定に従う’としたのも愚かだった。北が自ら費用を負担すべきという話であるためだ。北はこの日‘各種の便宜をはかってほしい’と話した。過去の例からすると、費用の大部分を支援してほしいという意と読める。少なくとも過去の事例や大会規定を持ち出そうとした南は努力不足と見られる。北が言い出してもいない‘大型の北朝鮮旗の使用’について南側から駄目だと言ったことも行き詰った状態の結果だ。

 南北の接触を、互いが相手を飼い慣らす機会にしようとするならばあつれきが生じるのは当然だ。北は一方的な態度を捨て、南はより包容的な姿勢を持つべきだ。北のアジア競技大会への参加提案が平和攻勢の性格を持っているのは事実だが、だからといってそれを悪とは言えない。むしろこの機会を使って南北関係を改善していく知恵が必要だ。

 南北が互いに否定的な面だけをあげつらっていては新しい関係は生まれがたい。南北はすでに国際体育競技に何度も合同で参加した経験がある。それを礎として議論がなされるならばさしたる問題はない。南北は早い時期に会談を再開することを望みたい。

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/647540.html 韓国語原文入力:2014/07/18 18:19
訳T.W(1189字)

関連記事