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「鉄道のみならず労働者全体の戦い」

登録:2013-12-25 20:27 修正:2014-09-05 19:20
全国鉄道労組ソウル車両支部組合員キム・ヒョンス氏が24日午後、ソウル麻浦区(マポグ)上岩洞(サンアムドン)の韓国鉄道公社ソウル車両事業所で点検のために列車に上がっている。 キム氏はコレイルの必須維持業務人材だ。 パク・ジョンシク記者 anaki@hani.co.kr

 線路に凍りついた雪が冬の日差しに溶けて輝いた。 皆がクリスマスの集いを控えて心が浮き立った24日午後1時、ソウル麻浦区(マポグ)上岩洞(サンアムドン)のソウル車両事業所で会った鉄道労働者キム・ヒョンス(40)氏の目も疲れた様子の中で光っていた。 鉄道ストライキ16日目のこの日、キム氏は全国鉄道労組の組合員ながらも、勤務をしていた。 車両整備業務を受け持っている彼は、現行法上ストライキに参加できない必須維持業務人材だ。

 キム氏は「民営化すれば鉄道会社に通う私たちだけが競争してしんどくて構造調整される、そういうことではなく国民皆が骨を折るようになることが明らかだ」として今回のストライキの意味を説明した。 水西(スソ)発KTX子会社の設立を阻止するために始めた鉄道ストライキは、警察の民主労総強制進入以後、政権と労働者の間の戦いに広がっている。

 キム氏は「鉄道だけの戦いではなく、労働者全体の戦いになった。 以前のストライキの時は、政権に対してまで反感はなかったが、先輩たちが今は維新時期に戻ったようだと話している」と語った。

 心はストライキ労働者らと共にして、労組集会には欠かさず参加しながらも仕事を手を止めることはできない必須維持業務人材だが、責任感だけはストライキをしている同僚に劣らない。 キム氏は「鉄道労組が民営化を阻止しようとする動きの中で先鋒に立っているので責任を感じる。 ここで押されればもう終わりという悲壮な心情」と何度も力説した。

 キム氏は基地に帰ってきたセマウル号・ムグンファ号などの一般車両内を歩き回って、客車のトイレの水はまともに出るか、電球が切れたところはないかなどを点検する仕事をしている。 普段は6人が一組で動くが、ストライキ以後には4人が仕事をしている。 必須維持業務でもストライキ時には最小人員は残して、残りはストライキに参加できるよう労使が合意した。 おかげでキム氏の労働強度は高まった。

 鉄道組合員総計2万389人の内、キム氏のように必須維持業務人材として括られた人は計8455人だ。 残りの1万1934人の内、8300人余り(69.4%)がストライキに参加している。

 キム氏は前日コレイル側が整備業務を外注業者に任せると発表したことに対しても怒った。 「経営陣が労働者の自尊心を傷つけている。 車両は技術力と経験で直すのに(新規人材を)すぐに現場に投じるということは話にならない。 また、そんな風に外注業者に任せるということも、もう一つの民営化の試みだと考える」と話した。

 子会社設立は慢性赤字にともなう競争体制導入というコレイル側の主張に対しても、キム氏は首を横に振った。 「公益性の強い事業になぜ競争が導入されなければならないのか分からない。 私たちの仕事は6人が手足を合わせて列車がきちんと走れるようにすることだが、競争が導入されればより早く(列車を)送り出せるようになるというのか…。 このような業務に競争を押し付ければ事故につながることになる。」 休憩時間が終わるとすぐにキム氏は再び黄色いヘルメットをかぶって現場に向かって行った。 セマウル号1042番列車が彼を待っていた。

パク・スジ記者 suji@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/617038.html 韓国語原文入力:2013/12/25 19:51
訳J.S(1673字)

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