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[社説] 再び火が点いた監査院中立性き損 論難

登録:2013-08-26 12:42 修正:2013-08-26 16:06

 ヤン・ゴン監査院長が任期を1年7ヶ月残して電撃辞退したことを巡り論難が起きている。 ヤン院長が大統領府の論功行賞式人事介入に反発して退いたとか、4大河川監査結果を巡る権力内部の葛藤のために辞退したという話が出ている。 理由がどうであろうと任期4年の監査院長が中途辞退したことは監査院の中立性が再び毀損された重大事案に相違ない。

 何よりもヤン院長の辞退が大統領府の無理な人事介入と関連した可能性が提起されることは強く憂慮される。 大統領府は空席の監査委員に、去る大統領選挙時にセヌリ党選対委政治刷新特別委委員を務め朴槿恵(パク・クネ)政府業務引継ぎ委員会の政務分科委員を務めたチャン・フン中央(チュンアン)大教授を内定し、ヤン院長に推薦するよう勧めたという。 だが、ヤン院長はキャンプ出身人物が独立機関であるべき監査院の監査委員として来ることは望ましくないとの立場を示し結局は辞退につながったということだ。

 ヤン院長の辞退が監査委員人事のためなのかは、もう少し見守らなければならないが、朴槿恵政府としても監査院の政治的中立性を傷つけるような人事が推進されたことだけでも大きな問題にならざるを得ない。 李明博政府で大統領選挙キャンプ出身であるウン・ジンス監査委員を任命することによって監査院の独立性が大きく毀損されたことを見ているだけに、再び現政権でキャンプ要人を監査委員に任命しようとしたことは無謀この上ない。 過去の政権の誤った人事を反面教師とするだけでも足りない時に、これをまねるのは批判を受けて当然だ。

 ヤン院長の辞退が4大河川監査を巡る権力争いのためという説も情けないことは同様だ。 李明博政府が大運河を念頭に置いて4大河川事業をしたという去る7月の3次監査結果を巡り、権力内部で色々な紊乱が起きるやヤン院長が結局、'狡兎死して走狗煮らる' になったということだ。 理由がどうあれ監査院長が監査結果のために政治的犠牲になったとすれば、政治的中立性を傷つけることだ。 監査院の4大河川監査を巡る色々な論議がヤン院長の辞退にまで広がっただけに、どんな形でもその真相が明確にされなければならないだろう。

 監査院の政治的中立性論難は政権が変わるたびに繰り返されている。 政権が監査院を統治に利用しようとするためだ。 国家機関に対する監査が独立的になされるかどうかは、民主主義の核心要素だ。 今のように監査院の中立性論難が毎度繰り返されては、先進民主主義とは言えない。 監査機能の国会移管など、制度的方案もより一層研究されなければならない。 何より重要なのは、政権が監査院を手足のように働かせてはならないという点だ。 それが、当座は気楽かも分からないが結局は政権にとっても毒になるためだ。

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/600874.html 韓国語原文入力:2013/08/25 20:58
訳J.S(1259字)

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