原子力発電所を運営する公企業である韓国水力原子力(株)(韓水原)の前社長が社長として在任した当時、取引業者からワイン・ミネラルウォーターの箱に入れられた金品を1億3000万ウォン分受け取っていたことが明らかになった。 昌原(チャンウォン)地検など全国7ヶの検察庁は24日、30社余りの原子力発電所納品業者を同時に押収捜索するなど、原子力発電所不正捜査を継続している。
検察原子力発電所不正捜査団(団長 キム・キドン釜山地検東部支庁長)はこの日、取引業者から億台の金品を受け取った疑い(わいろ授受・背任受財)でキム・ジョンシン(67)前韓水原社長を拘束起訴した。
キム前社長は韓水原社長として在任した2009年7月から昨年1月まで、ソウル城東区(ソンドング)のある食堂で原子力発電所用水処理専門企業であるH社イ・某(75)代表から各種契約と関連して便宜を図ってほしいという請託と共に500万~5000万ウォンずつ5回にかけて1億3000万ウォンを受け取った疑いを受けている。 キム前社長はイ代表に食堂で会った時、5万ウォン札紙幣を入れたミネラルウォーター・ワイン箱を直接渡されたと検察は明らかにした。
検察は原子力発電所用水処理施設の運営と管理業務は3年ごとに契約を締結することになっているにも関わらず、H社が2002年から今まで10年余りの間連続して契約を結んだ点と、2004年10月から2011年4月まで新古里(シンゴリ)1・2・3・4号機、新月城(シンウォルソン)1・2号機、新蔚珍(シンウルチン)1・2号機など8機の原子力発電所用水処理設備工事の入札にH社が4回応札して97.8~100%の落札率(予算対比契約額比率)で工事を全て受注した点に注目している。 H社が既得権を維持するためにキム前社長の他に韓水原の実務陣を相手にも金品と供応を提供した可能性があるということだ。
キム前社長は検察で金品授受自体を否認しており、H社側に入札などと関連して便宜を提供したことはないと主張していると言う。
検察関係者は「キム前社長が2007年5月韓水原社長に就任した後、H社に集中していた契約を変更するために入札条件を変えようとするや、H社がキム前社長に持続的に賄賂を贈ったものと見られる」と話した。
検察は韓水原が原子力発電所部品性能検証試験成績書偽造の疑いでセハンTEPなど業者関係者3人を告発した翌日の5月29日、原子力発電所不正捜査団を設置し、この日までにキム前社長を含め13人を拘束起訴し5人を不拘束起訴した。
釜山/キム・グァンス記者 kskim@hani.co.kr