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"シーッ、着信音迷惑 急に心配に" …スマートフォンの品格

登録:2013-04-30 18:25 修正:2013-05-01 02:20
H T.C.ライムフォン(中央)はカバンの外から光を通じて電話機の状態を確認できる装置を、アップル iPhone(左側)は‘妨害禁止モード’を通じてスマートフォンを静かに使える機能をそれぞれ追加した。 今年発売されたLGオプティマスGプロ(右側)はLEDの色で発信者とメッセージの種類を区分できる。

葬儀の席で "私をちょっと見て" 着信音は昔の話
重力・明るさなど感知センサー活用 全盛
鳴らずにLED窓でメッセージ把握も
使用者の品位を守る新機能の魅力

 時と場所をわきまえずに鳴る携帯電話を誇った時期は既に過ぎた。 ややもすれば見苦しさを越えて非常識な市民になることもある。 葬式で弔問するのに "私をちょっと見て、私をちょっと見て~" ‘密陽(ミリャン)アリラン’の着信音が鳴って当惑したという話もある。 昨年初めには米国ニューヨークフィル交響楽団のマーラー<交響曲9番>公演中に電話の着信音が繰り返し鳴り、指揮者が演奏を中断して「携帯電話を切ってほしい」と頼んだことが話題になって国際ニュースで報道されたことがある。

 電話のエチケットだった "もしもし" が携帯電話から消えて久しい。 住所録にある相手から電話が来れば、それに相応しい挨拶をし、見慣れない人の電話にのみ「○○○です」と応対するのが新しい電話のエチケットになった。 かける側も挨拶に先立ち 「通話可能ですか」と尋ねることは必須だ。

 エチケットは時代と文化圏により変わるが、その背景には技術変化がある。 日本は地下鉄・バスなど公共施設で通話をすることはタブーに近い社会だが、先月結局東京地下鉄(メトロ)全区間で携帯電話サービスが開通した。 公共交通施設での音声通話は依然としてダブー視されているが、スマートフォンのデータ通信は可能でなければならないという考慮が反映された措置だ。

 技術変化は新しいエチケットも作り出す。 スマートフォンの多い機能を全て熟知して使うことは難しいが、使用者を上品にする機能も少なくない。 ユビキタス コンピューティングの創始者マーク ワイザーが 「最も奥深い技術は、消えてしまう技術」と看破したように、技術が進化すれば謙虚になる。 スマートな使用者も最新端末と自分だけの着信音の代わりに周囲に配慮する設定と低い声で品格を表す。

 草創期の携帯電話は着信音がほとんど同じで、‘ピリリ’と音がすれば、みんなが携帯電話を取り出して白けることが常だった。 単音着信音は次第に16和音、64和音へと派手になり、自ら着信音の音源を作ったり発信者別に着信音を指定する機能も追加された。 振動転換は‘マナーモード’という名前を得たし、光が着信音の代わりをする設定も可能になった。

 2008年三星(サムスン)電子のHapticフォンは振動機能を細分化して、鳴らさずに携帯電話を使用できる道を切り開いた。 発信者別にそれぞれ異なる振動周期と強度を設定し、ポケットの中の触覚だけで誰から来た電話かを区別できるようにした。

 スマートフォンは重力・明るさ・音声感知センサーなどを活用して上品な通話エチケットも提供する。 H T.C.がデザイアなどでお披露目したセンスUIが代表的だ。 電話機を持てば着信音が小さくなり、ベルが鳴っている時に電話機をひっくり返せば着信音が消える。 2011年H T.C.のライムフォンはハンドバッグの奥深くに電話機を置いても、電話がくればカバンの外に光で知らせる発光キューブを採択した。 電話機をひっくり返して無音モードに切り替える機能は、以後OSに含まれて今では多くのアンドロイド フォンで使える。

 電話のベルが鳴っている時、特定ボタンを押して電話を切ると「今電話を受けることができません」という携帯メールを送る‘電話拒絶メッセージ’機能はアンドロイドとiPhone OSに全て採択された。 着信音と振動がだんだんに大きくなるようにして、周囲の騒音度に応じて着信音が調節されるようにしたのも他人を配慮した機能だ。 静かなところでは小さな着信音でも十分だからだ。

 最近のスマートフォンDMBは、イヤホンがアンテナ機能を兼ねるようにしてイヤホンを挿した時だけ放送を視聴でき、迷惑が減った。

 2012年アップルがOS(iOS6)アップグレードでリリースした‘妨害禁止モード’は、使用者が設定した時間には画面に三日月が出て電話やお知らせが来ても知らせない。 邪魔されずに集中したり、誰かと深い対話をする時にとても重要な機能だ。 3分以内に2回目電話が来たり、あらかじめ設定した番号の電話だけにベルが鳴るよう設定することもできる。

 2013年LG電子のオプティマスGプロは、'手が離せません'状態ではメッセージの種類と状態によりホームボタンのLEDの色を変えて表示するようにした。 パンテックのベガ アイアンは‘ジュエリーライティング’という別途の透明なLED窓を付けて、裏返しになっていてもメッセージ内容が7種類の色で区分されるようにした。

ク・ポングォン記者 starry9@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/economy/it/585121.html 韓国語原文入力:2013/04/29 22:43
訳J.S(2234字)

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