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[社説] 北-米の対話、神経戦よりは柔軟性が必要

登録:2013-04-20 08:12 修正:2013-04-21 08:52

 北韓と米国が核問題などを解決するための対話開始の条件をめぐって激しい‘神経戦’を行っている。対話の側に局面が向かうという点では進展だが、両者の立場の違いが大きく道のりは遠く見える。冷徹な現実認識に基づいた柔軟性が必要な時だ。

 北は一昨日、国防委員会政策局名で出した声明で、国連安保理の対北韓制裁決議の解除、朝鮮半島と周辺地域の核戦争演習の中止および核戦争手段の撤退などを条件に掲げた。一方、外務省スポークスマンは16日、‘対北韓敵視政策と核脅威による恐喝放棄’を求めた。 北のこのような主張は現実味がない。まず国連安保理が下した決定を米国と韓国で解除することはできない。軍事訓練中止も一定の段階で交渉対象になることはありえるが、対話の前提条件にすることは難しい。より大きな障害は、核・ミサイルに対する北の執着だ。国防委は‘朝鮮半島の非核化は昔も今もわが軍隊と人民の揺るぎない意思’としながらも、米国など世界の非核化が実現されるまでは核の武力を維持すると言い張った。北が核をあきらめる見込みがないなら、交渉自体が成立しない。北は現実を直視しなければならない。

 米国は北が先に核をあきらめるという真剣な態度を見せることを求めている。しかし米国の幹部の発言には、北を対話の場に引き出す具体的な内容が足りない。ジョン・ケリー国務長官は過去4年間の‘戦略的忍耐’とは違う‘戦略的非忍耐(介入)’政策を追求するとしながらも、対北韓影響力を持っている中国の協力を得るという話ばかりを繰り返している。中国の協力は当然重要だが、米国が‘先に核放棄措置’を北に要求しているだけでは対話は始まり難い。特に北が絶えず提起している対北韓敵視政策の撤回問題について前向きに歩み寄る必要がある。

 北が開城(ケソン)工業団地の正常化問題を全般的な朝鮮半島情勢と関連させて南北対話を拒否するのは誤りだ。南北経済協力の象徴である開城工業団地事業が座礁するならば南北ともども長く後遺症に苦しめられるだろう。北が南側の人々の同団地訪問を制御して半月以上が過ぎた。今でも200人近い南の人々が団地に留まっている。北が彼らに対する生活物資の輸送まで妨害していることは反人道的でさえある。北は同団地の操業を当然に正常化しなければならない。

 わが国政府は北韓-米国対話と6者会談などが順調に再開されるよう米国や中国を相手に積極的な外交を繰り広げなければならない。南北対話の再開および関係改善の努力もあきらめてはいけない。

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/583649.html 韓国語原文入力:2013/04/19 19:03
訳T.W(1169字)

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