10日 北韓、東海側地域でムスダン弾道ミサイル(射距離 3000~4000km)の他に、短距離スカッド(射距離 300~500km)と中距離ノドン(同 1300km)ミサイルがそれぞれ発射準備を終えたことが分かった。 朴槿恵(パク・クネ)大統領は大統領府で北韓のミサイル発射動向とわが軍の安保態勢を点検した。 韓-米連合司令部は北韓の軍事活動に対する情報監視態勢である‘ウォチコン’を3段階から2段階に引き上げた。
政府のある関係者は「北韓の移動式発射車両が東韓湾(元山湾を中心に咸鏡道(ハムギョンド)と江原道(カンウォンド)が作る大きな湾)一帯で追加確認された。 発射準備を終えたと見られるが、発射時点を特定することはできない」と話した。 日本<朝日新聞>も「江原道(カンウォンド)に配置されたムスダン2機以外に数日前から咸鏡北道(ハムギョンブクド)一帯に別のミサイル部隊が展開している事実が確認された」とこの日未明に緊急打電した。 これに伴い、北韓の今回のミサイル実験は先日 元山付近に移動したことが知られたムスダン ミサイルなど多様なミサイルの性能を誇示する訓練となる可能性が高まった。
大統領府国家安保室は午前8時からキム・ジャンス室長とチュ・チョルギ外交安保首席、関係秘書官、安保室核心要員などが参加した中で会議を開き、北韓のミサイル発射動向を点検し対応策を議論した。 政府は燃料注入後から実際の発射までに約2週間程度かかった銀河3号の事例に見るように、発射が差し迫ったことは事実だが時点を正確に予測することは難しいと見ている。 ‘北ミサイル発射対備タスクフォース’を運営中の軍はウォチコンの格上げにより普段より情報分析要員の数を2~3倍増やした。 しかし米国(CNN)放送は米政府官僚の話を引用して「我々が知っているすべての情報は衛星を通じて把握したものなので、実際とは少し異なる可能性がある」と報道した。
北韓と東海を間に置いている日本は超緊張状態だ。 日本自衛隊関係者は<読売新聞>とのインタビューで「北韓の事前発射予告がなく情勢を注目せざるを得ない。 ミサイルがどこに飛んで行くかも分からない(ミサイルの軌道を追跡することが)容易ではない」と話した。 北韓は昨年12月、人工衛星 光明星3号を装着したロケット‘銀河3号’を発射する時は、飛行動線と1・2次ロケット推進体が落ちる位置を事前通告し、日本防衛省はその付近海上にイージス艦2隻を配置した経緯がある。 現在、韓・米・日3ヶ国は東海と西海、西太平洋上に計6隻のイージス艦を配置し、北韓の動きに神経を尖らせている。
サミュエル ラクリオ米軍太平洋軍司令官は9日(現地時間) 「米国は北韓のミサイルに対する迎撃能力を保有しているが、ミサイルが米国や同盟国を狙わない場合には迎撃指示をしない」と明らかにした。 彼は「迎撃決定はミサイルの方向と到達地点に基づいてなされる」と説明した。
キル・ユンヒョン、キム・キュウォン記者、ワシントン/パク・ヒョン特派員 charisma@hani.co.kr