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威嚇強度を高める北韓…‘凍りつく春’

登録:2013-03-08 21:50 修正:2013-03-09 09:57

 北韓が今回は南北不可侵合意廃棄、板門店(パンムンジョム)直通電話断絶を宣言するなど、相次いで対決・威嚇強度を引き上げている。 南側も「北韓の挑発に強硬対応する」と対抗しており、韓半島の緊張が急速に高まっている。 ややもすると南北間の偶発的衝突が意図せざる大規模武力衝突に飛び火しかねないという憂慮が出ている。

 北韓の対南機構である祖国平和統一委員会(祖平統)は8日、国連安保理の対北韓制裁決議が採択された後に声明を出し「朝鮮停戦協定が完全に白紙化される3月11日その時刻から南北間の不可侵に関する合意も全面無効化されるだろう」と宣言した。 北韓は今月施行される‘キーリゾルブ’とトクスリ(鷲)韓-米合同軍事訓練を挙論して 「相手方に対する武力不使用、偶発的軍事的衝突防止、紛争の平和的解決、不可侵境界線問題など南北不可侵の合意は有名無実になった」と明らかにした。 北韓が無効化を宣言した不可侵合意は1992年に採択された‘南北基本合意書’と‘不可侵付属合意書’等を指すと見られる。 祖平統はまた板門店連絡チャンネルも 「直ちに断絶する」と明らかにした。

 北韓は2009年1月西海北方境界線(NLL)を巡る対立が激化するや「南北間政治・軍事的対決状態の解消と関連したすべての合意事項を無効にする」と明らかにした経緯がある。 また、2010年には5・24措置直後に板門店連絡チャンネルを閉鎖し、2年2ヶ月余りを経た2011年1月に復元した。 最近の北韓の相次ぐ威嚇は、韓半島で軍事的緊張を高めさせ韓国と米国などから譲歩を勝ち取るという戦略的判断に従ったものと見られる。 北韓は先月の国連安保理決議2087号採択以後、韓半島非核化宣言を破棄し、5日には停戦協定無効化と第2・第3の対応措置予告、6日にも核先制攻撃権行使と第2の韓国戦争などを公言するなど威嚇水準をますます高めてきた。

 北韓は内部的にも連日大規模軍民大会を開き、戦争ムードを作っている。 軍次元でも南側の首都圏を狙った模擬射撃訓練を増やしたとのことだ。 金正恩労働党第1秘書は7日、西海岸(ソヘアン)最前方部隊を訪問し「前線部隊をはじめとする陸軍、海軍、航空および反航空軍、戦略ロケット軍将兵らが自主式全面戦争を開始する万端の準備ができた」と督励した。

 大統領府は8日、政府スタート以後初めての外交安保政策調整会議を開き、対策準備に乗り出した。 会議には関連部署長官たちの任命が遅れたため外交、統一、国防、国家情報院、総理室次官らが参加した。 政府はまた、キム・ヒョンソク統一部スポークスマン名義の論評を通じて不可侵協定廃棄と関連して「韓半島の緊張を高めさせるもの」とし遺憾を表明した。 キム スポークスマンは「南北間合意を遵守しなかった時に発生するすべての責任は北韓当局にある」と警告した。 国防部はさらに積極的な用語を動員して反撃した。 キム・ミンソク スポークスマンは定例ブリーフィングで「北韓が挑発すれば強力に対応する。 北韓が核兵器で韓国を攻撃するならば大韓民国はもちろん人類の意志をもって金正恩政権は地球上から消滅するだろう」と警告した。

 南北間の緊張が高まる中で、偶発的武力衝突の憂慮も大きくなっている。 特にこれまで何度も武力衝突が起きた西海北方境界線(NLL)周辺が意図せざる火薬庫になりうるという指摘が出ている。 キム・ヨンチョル仁済(インジェ)大教授は「軍事的緊張が高まれば、ささいな偶発的衝突が統制されずに大規模軍事衝突に拡大する可能性が高いので、偶発的衝突管理が何より重要だ」と話した。 パク・ビョンス先任記者 suh@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/577235.html 韓国語原文入力:2013/03/08 19:40
訳J.S(1745字)

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