本文に移動

両極化 深化原因は ① "富の世襲" ② "労働市場不平等"

登録:2013-01-01 02:12 修正:2013-01-01 08:53

国民10人中3人はわが国社会の格差を深化させる最も大きな要因として富の相続を挙げた。

 <ハンギョレ>とハンギョレ社会政策研究所が共同で行った世論調査の結果、‘わが国社会で深化している格差の最も重要な原因は何だと見るか’という質問に対して全体の31.0%が‘富の世襲による階層移動の困難’と答えた。 次いで非正規職量産と差別のような‘労働市場の不平等’(22.2%)と‘過度な学閥社会’(16.5%),‘不足した社会安全網’(14.7%)が後に続いた。 一家で蓄積された富がろ過されずにそっくり相続される現象を社会的両極化の主犯として目星をつけたわけだ。

 格差社会の原因を眺める視角にも‘両極化’現象が現れた。 主に40代以下(37.2%),大学在学以上の学歴(38.0%),月平均世帯所得400万ウォン以上の中・上位所得層(40.5%),自営業(40.0%),ホワイトカラー(38.4%)の回答者は富の世襲を格差深化の最も大きな理由に挙げた。 しかし、中卒以下の低学歴(33.8%),200万ウォン以下の低所得(33.0%),ブルーカラー(30.5%)回答者は労働市場の不平等を第一原因だと目星をつけた。 直接労働市場に飛び込んで生計を維持する集団が労働不平等の深刻性を体感しているということだ。 階級にともなう見解の差が明確だ。 特に低所得・低学歴者が多い非正規職労働者の不満が質問結果に現れたものと見られる。

仕事を求める日雇い労働者がソウル南九老(ナムグロ)駅の人材市場を訪ねた。 明け方、人材市場で徒労となり家に帰る彼らのうなだれた肩が寒天以上にものさびしい。 キム・ギョンホ記者 jijae@hani.co.kr

 ハン・グィヨン ハンギョレ社会政策研究所研究委員は「非正規職など庶民層はいくら働いても貧困から抜け出すのが難しい理由を指摘しているのに対し、高学歴・中産層は自身の能力に対する報償と評価よりは富の世襲により地位が決定される‘帰属主義原理’が社会を支配していると見ている」と分析した。

 青年世代は他の年齢層に比べて学閥社会の深刻性をより一層痛感していることが明らかになった。 20代の23.7%が学閥社会を挙げており、平均より7.2%高かった。 特に大学生の年齢帯である19~24才の27.7%は、学閥社会が富の世襲(27.2%)以上に深刻な問題と認識していることが明らかになった。 すでに職場生活に入り込んだ30代はすべての世代の中で最も少ない11.0%だけが‘学閥社会’を挙げた。

 通常‘階級逆転’の唯一の道具と認識される教育の機能に対しては悲観的見解が倍以上多かった。 ‘教育が格差社会解消に本来の役割を果たしているか’という質問に対して63.8%は‘いいえ’と答えた。 31.6%だけが‘はい’と答えた。

 ‘正しい教育のための全国父母会’のチャン・ウンスク会長は 「去る5年間の教育政策による喪失感があらわれた結果と見え、今後の政策は‘小川からも龍が出られるように’しなければならない」と話した。

イ・ジョングク記者 jglee@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/567730.html 韓国語原文入力:2012/12/31 21:44
訳J.S(1519字)

関連記事