裁判所が現代自動車蔚山(ウルサン)工場前の送電鉄塔上に登り‘正規職転換’を要求して10日間にわたり鉄塔高空籠城を続けているチョン・ウィボン(31)全国金属労働組合現代自動車非正規職支会事務局長に対して警察が申請した逮捕令状を棄却した。 去る8・9月ストライキを率いたパク・ヒョンジェ(40)現代車非正規職支会長の拘束令状も棄却した。
クォン・スンヨル蔚山地方裁判所令状専門担当判事は26日、財物損壊、業務妨害などの疑いでチョン・ウィボン事務局長に対して警察が申請した逮捕令状を棄却した。 クォン判事は「鉄塔に上がって籠城することになった経緯を考慮する時、彼らの主張をよく聞き入れて、無念な事情がなくなるよう理解を示すことが当然だ」として「しかるにあらかじめ逮捕令状を発行し、鉄塔から降りるやいなや人身を拘束する準備を行うのは捜査のためとは言え必要で適切な範囲を逸脱したものと見られる」と明らかにした。
チョン事務局長は最高裁で正規職認定判決を受けた現代車社内下請け解雇労働者チェ・ビョンスン(36)氏とともに去る17日、現代車蔚山工場前の送電鉄塔に上がって籠城している。 彼らは最高裁が判決した通り、現代車が不法派遣を認め社内下請け労働者を正規職に切り替えることを要求している。
クォン判事は業務妨害などの疑いで警察が申請したパク支会長の拘束令状も棄却し 「住所が明らかで職責に照らして逃走する恐れがあるとは見難い」とその理由を明らかにした。
金属労組現代車非正規職支会は「法を無視する現代車に対する裁判所の警告であり、警察と検察に厳正な法執行を促す判決」と明らかにした。
現代車蔚山・全州(チョンジュ)・牙山(アサン)工場の非正規職支会労組員1000人余はこの日夜、全面ストライキに突入し27日明け方まで徹夜座り込みを行った。 蔚山/キム・イルウ記者 cooly@hani.co.kr