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4日間這って砂漠脱出

https://www.hani.co.kr/arti/international/america/498021.html原文入力:2011/09/26 20:12(906字)
クォン・テホ記者

米国ユタ州60代男性
脚が折れたまま8km移動

米国中西部ユタ州の砂漠の真中で単独で旅行をしている間に脚が折れた60代男性が、自身の自動車がある所まで4日間這っていたあげく、無事に救助されて話題となっている。

米国マスコミの報道によると、ノースカロライナに住むエイモス・ウェイン・リチャード(64)は今月8日、ユタ州のキャニオンランド国立公園で道のない所で1人でハイキングに出かけて足を踏みはずし、3mの断崖に落ちた。辺り一面荒れ地の周囲には誰もいなかった。脱臼した肩は、直接、元の位置に戻しておいた。しかし、足首をひどくケガして1歩も踏み出すことができなかった。携帯電話はつながらず、食べ物はチョコバー2個だけ。生存が不透明な状況だった。

その時、彼は旅行に出発する前に見た「127時間」を思い出した。自身が苦境に陥ったところと同じ場所のブルーゾーン・キャニオンで、単独で登山に出かけ、岩壁から落ちて腕が岩間に挟まって抜けずに5日が過ぎた後、持っていた刃物で腕を切り、そこから抜け出して救助された登山家アロン・ラルストンの2003年の実話を元にした映画だ。

リチャードも座ったまま救助を待つよりは、自分の自動車を停めておいたところまで這って行くことを決心した。そして、うつ伏せになったまま、携帯のGPSを利用して方向を定めながら、少しずつ少しずつ、前に進んだ。真夏や真冬でないのがまだ幸いだったが、陰一つない砂漠の日中の気温は27℃まで上がり、夜には15℃まで落ちた。しばらくして、夕立が降ごとに水筒に雨水を満たして喉を潤した。彼が4日間に這って進んだ距離はわずか8kmであった。

キャニオンランド国立公園管理所がヘリコプターを動員して捜索を始め、4日後にヘリコプターが彼がいる場所の近辺に近づいた。彼はカメラのフラッシュをたいて自身の位置を知らせ、救助された。

ワシントン/クォン・テホ記者ho@hani.co.kr
原文: 訳 M.S