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紅酢・マッコリ・ブラウニー…今年一年 日本に‘食品韓流’

原文入力:2011/12/29 16:03(2438字)
キム・ドヒョン記者

マーケット オー ブラウニー 有名菓子ブランドをあっさり抜いて
トウモロコシ茶も市場に頭角、大地震以後新製品が出てこずに、
外国製品に対する信頼度が高まる

←韓国食品の人気を扱った<日経ビジネス>送年号カバーストーリー

Q:辛ラーメン、缶入りマッコリ、紅酢、トウモロコシ茶、マーケット オー ブラウニー ビッグ…。 これら製品の共通点は?
A:2011年、日本で大当たりした韓流食品

 日本<日本経済新聞>が出す経済専門週刊誌である<日経ビジネス>送年号はカバーストーリーを通じてこれら韓流食品など外国製品が今年日本市場で存在感を拡大している反面、日本製品は苦戦していると診断し、その背景を分析して目を引いている。

 韓国の製菓会社であるオリオンが昨年7月日本市場で発売した‘マーケット オー リアル ブラウニー ビッグ’は去る9月以後、12月11日現在で12週連続クッキー・ビスケット市場占有率1位を走っている。 販売時点情報管理データを保有した日本ポストバンクによればこの韓流菓子は販売金額面で2位とは2倍以上の格差をつけている。 オ・レオ、リッツ、カントリーマウムなど日本の有名菓子ブランドを軽く抜いているわけだ。

 発売当時、若い女性たちが喜んで訪れる雑貨店‘イツデモ’で火がついたマーケット オーは瞬く間にうわさが立ち始めたという。

  "洗練され適当な価格の輸入菓子がお土産用にぴったり合致したようだ。友人用に買っていく人が多い。" (イツデモ)

 今年のバレンタインデーを契機に一挙に人気が高まったという。 現在は大型スーパーマーケットなどでボックスごと積まれているほど認知度が高まっていると<日経ビジネス>は伝えた。

  "美容大国、韓国の女性が日常的に飲んでいる" という宣伝文句がついている飲み物‘紅酢’と‘とうもろこし茶’も大人気を呼んでいる。 当初、紅酢は年間3億円の販売計画を立てていたが、その8倍の24億円(今年末販売予想)に至っている。 来年度には前年の2倍の年間48億円の販売が予想されると雑誌は伝えた。

 トウモロコシ茶も発売半年時点の今年4月に出荷量が発売初期の約14倍、夏には約25倍に達するなど清涼飲料市場で存在感を高めている。

 アルコール市場でも家で軽く飲める缶入りマッコリ ブームに乗って、ロッテ飲料から輸入し、サントリー酒類が販売している‘ソウルマッコリ’が大ヒットした。 今年3月に発売した後、2ヶ月で年間販売目標である35万箱が売れた。 日本で‘クンちゃN’というニックネームで人気の高い俳優チャン・グンソクを広告モデルとして起用したことも人気に火をつけた。 他社のマッコリ製品も先を争って乗り出しマッコリ市場の規模は前年の2倍ほどに拡大した。

 日本の食卓に突然上がり始めた‘メード バイ コリア’ブームは基本的に韓流スターブームの影響と解釈される傾向が強い。

 しかし<日経ビジネス>は韓流ブームだけでなく複雑な日本国内事情があると分析した。

 3・11大地震、未曾有の福島原子力発電所事故、節電、歴史的な円高、タイの洪水、ギリシャ危機など今年一年、日本列島を各種事件は消費者はもちろん企業側にも今まで当然と考えてきた考え方を覆すものだったと雑誌は分析した。これら事件がもたらした消費の変化は日本の消費方式を根元から揺さぶったということだ。

 ある中堅コンビニエンスストア幹部は「おもしろい商品が全く作られなかった」 と話した。 3・11大地震が一段落した後、この幹部は取引先に秋・冬用独自商品開発を打診したが「今はちょっと」 という曖昧な答が帰ってきた。 他所の返事も同様だった。 結局、オリジナル商品は発売されなかったという。

 例年までなら喜んで提案を受け入れてきた製造会社の態度が変わったのだ。

  "世の中の注目を引く新製品はほとんど出てこなかった。 例年の半分程度かも知れない" (日用品などの製造会社)

 地震後、製造会社の商品作りはすべて変わったという。 商品の安定供給を最優先視し、先ずは需要が大きく確実に売れる商品を陳列することに力を注いだということだ。 そのために大地震前に予定した新製品の大多数は発売延期された。食品製造会社の幹部は「予定した新製品中で発売されたものは半分以下。 残りは全て2012年以後に延期された」と話した。 同様な事情である企業は数え切れないほど多い。

 その結果、コンビニやスーパーマーケットには例年出ていた特色のない製品だけがぎっしりと並んでいる。 その隙間を広げて入ったのが韓国製品だ。 ダイエット飲料、家で軽く飲める缶入りマッコリ…。

 売り場陳列台にどんな商品を置くのかを悩んでいた流通バイヤーがこれら韓流商品を積極的に陳列すると少し珍しくておもしろい製品に消費者が集まったとのことが雑誌の分析だ。

 雑誌はまた‘日本製’に対する日本人たちの無条件な信頼がますます失われているのも事実だと分析した。 以前には日本メーカーの製品に比べて国外商品は安心できなかったが、今はそのような認識に変化があるということだ。 ‘日本製’に対する忠誠心が静かにうすまっている状況で大地震が起き、未曾有の原発事故まで重なり日本の技術に対する安全神話が崩れているというのが雑誌の分析だ。 その上、大地震とタイの洪水によって商品供給に支障があらわれた。

キム・ドヒョン先任記者 aip209@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/512458.html 訳J.S