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専門家たち "放射能雨 出来る限り避けるべき"

原文入力:2011-04-06午後11:20:45(1735字)
放射性物質 検出増えているのに政府は行動要領も知らせず
"事態が1年続けば韓国で1万2千人発癌可能性" 主張も

イ・グンヨン記者、ナム・ジョンヨン記者

←雨具を着て傘を持った環境保健市民センターとソウル環境連合女性委員会会員たちが6日午後、ソウル、光化門の世宗文化会館前で7日に降ると予報された雨に日本、福島原子力発電所から流出した放射性物質が含まれる可能性があるとし「雨に当たらないように注意しましょう」という内容のキャンペーンを行っている。 キム・ジョンヒョ記者 hyopd@hani.co.kr

7日‘放射能費雨’が予想される中で、政府は‘極微量なので安全だ’という説明を繰り返している。だが、安全だけを強調しながら事前予防措置は粗雑にしているという専門家たちの反論もまた相次いでいる。
雨が降れば大気中に浮かんでいる放射性物質が雨雫に吸着して落ちる‘放射能落塵’が発生する。このようになれば河川や土壌、地下水に吸収され広がり都市と農村が影響圏内に入ることになる。

しかし政府は放射能雨に備えた国民行動要領も別に知らせていない。ユン・チョルホ韓国原子力安全技術院院長は6日「放射性物質が気流に乗り日本から韓国に直接入ってくると言っても、濃度が基準値の2000分の1から1500分の1に過ぎないのに何の意味があるか」として、人体に影響ないと強調した。

だが、放射性物質検出量は日が進むにつれ増えている。全北群山の場合、4日1立方メートル当たり0.500ミリベクレル(mBq)だった放射性ヨード濃度が、5日には1.80ミリベクレルに3倍以上に増えた。また、日本気象庁の分析では7日、微量だが放射性物質が韓半島上空に飛来すると予想された。

←‘放射能雨’市民行動守則

ハ・ミナ檀国大教授(予防医学)は「余計な恐怖心を持つ必要はないが、放射線は‘しきい値なし線形’(LNT)モデルが適用され、極微量でも癌を起こす恐れがある」として「国際的な保健機構もできるだけ露出を避けろと勧告している」と指摘した。

また、保健医療団体連合はこの日、オーストリアの気象地球力学中央研究所(ZAMG)資料を引用し、7日に韓半島中部地域上空で時間当り0.3マイクロシーベルト(μSv)の放射能落塵が予想されると主張した。この研究所は国連の委任を受け放射性物質漏出量と移動経路を分析し‘包括的核実験禁止条約’(CTBT)遵守有無を監視する機関だ。保健医療団体連合は日本、福島原子力発電所事態が長期化し時間当り0.3マイクロシーベルト濃度の放射能落塵が1年間続く場合、露出量は一般人の年間勧告基準値である1ミリシーベルト(mSv)を越える2.628ミリシーベルトに達することになると明らかにした。この団体は「これは確率上、韓国人口の内 1万2600人以上が一生の間に癌にかかるようにする量」とし「政府は休校令と野外活動の自制を勧告しなければならない」と主張した。

環境団体の環境保健市民センターはこの日‘放射能雨’に対する‘市民行動守則’を発表し、△放射能濃度が高い初雨(初めて降る雨)を避けること△帰宅後にシャワーを浴びること△ぬれた服は室内に放置せず洗濯して干すことなどを勧告した。チェ・イェヨン環境保健市民センター所長は「事前予防原則に則り最小限の注意くらいは与えなければならないのに、政府は‘不必要な露出を避けなさい’という表現さえ敬遠している」として「原発拡大政策に支障がでるかを懸念し勧告を自制しているのではないか疑わしい」と話した。

ナム・ジョンヨン記者、イ・グンヨン先任記者 fandg@hani.co.kr

‘しきい値なし線形’(LNT)モデル

いくら少ない量であっても放射線に露出すればそれだけ癌にかかる確率が比例的に高まるという理論で、低線量放射線露出と関連して国際的な保健機構らが採択している。

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/471768.html 訳J.S