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中国の原子力発電所から放射能流出すれば3日後に韓半島全域‘汚染’

原文入力:2011-03-29午前08:08:55(1391字)
2009年シミュレーション結果 6日後には北海道へ拡散

ナム・ジョンヨン記者

原子力は代案なのか

中国の原子力発電所に事故が起き放射性物質が洩れれば、たった3日後には韓半島全体が影響圏に入ると予想された。
国会環境労働委員会所属ホン・ヒドク議員(民主労働党)が28日に公開した韓国原子力安全技術院の‘東アジア長距離大気拡散モデルの研究開発先行研究’を見れば、韓国と中国、日本が事実上 原子力発電所事故の共同危険圏に置かれていることが把握された。

原子力安全技術院は今回の研究で2006年3月1日明け方から中国中西部の銀川で放射性ヨード131が12時間にわたり放出されるシナリオを作り、大気拡散モデルに適用した。この実験の結果、ヨード131は偏西風に乗り東西に広く広がりながら韓半島に近接し、3日午後には韓半島、西海岸に上陸することが明らかになった。3日後の昼12時からは済州道を含む韓半島全域が放射性物質に覆われ6日後には中国北京から韓半島と日本、北海道まで広い放射能帯が形成されると予想した。

←中国原子力発電所事故 3日後の拡散予測モデル

半減期が8日であるヨード131は比較的はやく消滅するが、今回の研究を見れば3日後には韓半島に近づくため対応が必要だ。チョン・ヨンシン国立気象研究所黄砂研究科長は「黄砂の場合に照らしてみても中国中西部から韓半島に届くのに大気の状態により2~3日かかる」として「原子力発電所が集まっている中国、東海岸から放射性物質が流出した場合、半日後には入ってくることもありうる」と話した。

ヨード131の濃度は事故発生3日目に最も高くなることが分かった。福島原子力発電所の12時間平均排出量である5京ペクレル(Bq)が中国から放出される場合、ソウルで1立方m当たり12500ベクレルが検出される濃度だ。日本原子力発電所事故初期、東京の大気中ヨード131濃度は最高3万ペクレル内外まで上がったことがある。

今回の研究は東アジアに原子力発電所が次から次へと作られることにより、韓国と中国、日本、米国が共同で国際放射能災害対応体制を整えるため2009年に始まった。だが、放射能漏出国家という国家イメージ失墜を憂慮した中国が2010年に外れ共同研究は暫定中断された状態だ。

東アジアは2030年代には韓国38~40基、中国90基、日本69基など計197~199基となる原子力発電所密集地に変わっている。だが、東アジア原子力発電所事故発生に備えた国際共助は一度もない状態だ。原子力安全技術院が主管する‘国家原子力災害管理システム’も近距離(40km)事故に焦点が合わされており、隣国の事故時の放射性物質経路予測と待避マニュアルなどはない。

ホン・ヒドク議員は「東アジアの放射能漏出に対応するための国際共助体系が至急必要だ」とし「長期的に核の危険を根源的に解消するため韓国と中国、日本の原子力比重を低めなければならない」と話した。

ナム・ジョンヨン記者 fandg@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/470361.html 訳J.S