本文に移動

李大統領「韓日物品役務相互提供協定、高市首相に『現在は難しい』と伝えた」

登録:2026-06-09 08:44 修正:2026-06-09 10:08
李在明大統領が8日、大統領府迎賓館で行われた就任1年の記者会見で質問に答えている=大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社

 李在明(イ・ジェミョン)大統領は8日の就任1年の記者会見で、韓日物品役務相互提供協定(ACSA)について「(日本の高市首相に)国民感情としては、それを受け入れるのは現在は難しいと伝えた」と述べた。韓国と日本が首脳会談でACSAについて議論したことそのものを公式に認めたのは初めて。ACSAは両国が弾薬、食料、燃料などの軍需物資を提供し合えるようにする協定。日本は締結を強く望んでいるが、韓国は「検討していない」という慎重な立場を取っている。

 李大統領はこの日、青瓦台の迎賓館で行われた記者会見で、日本の記者にACSAについて問われ、「今、大韓民国の国民は(ACSAについて)『何を言っているのか』と思っている」とし、「私のみるところ、現実的な必要性はある。『(しかし)このような話を持ち出せば私は大変なことになる。私たちの立場も理解してほしい』と(高市首相に)伝えた」と説明した。

 李大統領の発言に「現実的な必要性」という表現があるのが目を引く。これは、国連軍司令部の後方基地が日本に7カ所あるため、朝鮮半島有事の際に円滑な軍需支援を行うには日本の協力と支援が必要であり、ACSAがそれを制度的に裏付けるという認識が背景にあると思われる。

 「国民感情」は、「日帝による強制占領という苦しみを経験した韓国は、日本の自衛隊が合法的に朝鮮半島に足を踏み入れる道を自ら開くことは容認できない」という強い懸念を示す。ACSAによって朝鮮半島有事における日本の軍需支援が制度的に保証されれば、日本の自衛隊の艦艇や輸送機が朝鮮半島に派遣されることや、留まることが可能になる条件が整う。

 李大統領は韓日の歴史を暴力の加害者と被害者に例え、「確かに拳で殴られたわけで…(日本は)『殴って本当にすまない』と心から言うべきだ」と述べた。ACSAなどの本格的な両国の軍事協力は、日本が心から謝罪し、両国の相互信頼が積み重なり、歴史問題が解決されてはじめて可能になるとの趣旨だと読み取れる。

 李大統領は、イスラエルや中東情勢についての外国メディアの記者の質問に答える中で、ホルムズ海峡で韓国船舶「ナム(NAMU)」号がイラン製ミサイルで攻撃された件について、「意図的に攻撃したのであれば『自分がやった』と宣言するだろう」とし、「意図的にやったわけではないことは確実だ」と述べた。そして「いずれにせよ、様々な要因があるが、韓国としてはイラン製ミサイルだと判断されたため、(イランに対して)厳重に抗議し、再発防止を求めた」と語った。

 李大統領は、X(旧ツイッター)への投稿や国務会議での公開発言でイスラエルの人権侵害問題を指摘したことについて、「かっとなって言ったわけではない」とし、「大韓民国の国家首班として言わないでおこうと思いつつ、ひどすぎると思ったので一度指摘した」と説明した。

 とりわけ、救援船団に乗り込んでガザ地区へ向かっている途中にイスラエル軍に拘禁された韓国人活動家については、「航行の自由が保障されている公海上で、事実上、韓国国民を拉致したではないか」として、「大韓民国国民の人権や大韓民国の主権にかかわる問題であれば、ただやり過ごすわけにはいかない、というのが私の考え」だと語った。

クォン・ヒョクチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/1262506.html韓国語原文入力:2026-06-08 18:14
訳D.K

関連記事