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「韓国市民にノーベル平和賞」推薦した学者ら「光の革命は民主的回復力のお手本」(1)

登録:2026-03-10 07:02 修正:2026-03-10 09:11
「戒厳は公職者が犯し得る最悪の犯罪」
内乱罪の被疑者である尹錫悦大統領の弾劾訴追案が可決された2024年12月14日夕方、ソウル汝矣島の国会周辺で開催された全国規模のキャンドルデモで、市民がペンライトを振りながら喜びを示している=キム・ヨンウォン記者//ハンギョレ新聞社

 「『光の革命』のような運動にノーベル平和賞が授与されると、未来の世代に民主社会における自分たちの役割が単なる投票や選挙運動にとどまらないことを気づかせるインスピレーションを与えることができます」(アズール・アギアル教授)

 「違法な非常戒厳宣布や国会掌握の試みに対する市民の反応は、民主主義に対する韓国市民の献身と参加の意志を示す偉大な例だと思います」(パブロ・オニャーテ教授)

 「(韓国での)今回のクーデターの試みは、世界で最も安定した民主主義国家の一つの安定を脅かす事件であり、国家による適切な処罰は当然のことでした」(デイビッド・ファレル教授)

 「光の革命」で非常事態を克服した韓国の市民全体(Citizen Collective)をノーベル平和賞候補に推薦した外国の著名な政治学者たちが口を開いた。彼らは「韓国人がノーベル平和賞を受賞すれば、地球規模で独裁化の波に直面している中で、民主主義を守った模範例として、全世界の人々にインスピレーションと希望を与えるだろう」と語った。

 ハンギョレは9日、韓国市民をノーベル平和賞候補に推薦したメキシコ・グアダラハラ大学のアズール・アギアル教授(南米政治学会現会長)、スペイン・バレンシア大学のパブロ・オニャーテ教授(元世界政治学会会長)、アイルランド・ダブリン大学のデイビッド・ファレル教授(元ヨーロッパ政治学会会長)と電子メールでインタビューを行い、韓国の内乱事態や光の革命、ノーベル平和賞受賞が持つ世界史的価値についての意見を聞いた。先月19日の尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領に対する内乱首謀者裁判の一審判決に関する感想も回答に含まれていた。彼らは全員、世界政治学会(IPSA)の元・現会長であり、昨年7月にソウルで開催された世界政治学会ソウル総会に出席した。

「光の革命」で非常戒厳を乗り越えた韓国の市民全体(Citizen Collective)をノーベル平和賞候補に推薦した3人の政治学者。左からアズール・アギアル教授、パブロ・オニャーテ教授、デイビッド・ファレル教授=本人提供//ハンギョレ新聞社

 彼らは昨年1月に開催された世界政治学会ソウル総会の首席組織委員長であるソウル大学外交学部のキム・ウィヨン教授の提案に基づき、韓国市民を2026年ノーベル平和賞候補としてノルウェーのノーベル委員会に推薦。キム教授はノーベル委員会に「2024年12月から2026年初頭まで、韓国社会は違法な非常権限の行使によって引き起こされた深刻な憲法的危機に直面したが、法治と市民の参加、抑制された非暴力に基づき、内戦や大規模な弾圧、国際的な対立に拡大することなく、憲法秩序を回復した」という内容の英語の説明資料も沿えた。 ハンギョレがこの事実を先月18日に初めて報じると、李在明(イ・ジェミョン)大統領は同日の夜、X(旧ツイッター)に記事をシェアし、「人類史の模範となる偉大な大韓民国、大韓民国だからこそ可能だった」とコメントした。1月31日にノーベル平和賞候補の推薦を締め切ったノルウェーのノーベル委員会は、10月に受賞者を決定し発表する。

 3人の政治学者はハンギョレのインタビューで「全地球的な独裁化の波(autocratization wave)」と、これを市民の力で阻止した「垂直的レジリエンス(回復力、vertical resilience)」を強調し、韓国人たちが偉大な模範例を示したと評価した。オニャーテ教授は「民主主義制度を守ろうとした韓国市民の即時の反応は、民主的レジリエンスの実践における偉大なお手本として、私の講義でも活用されている」と語った。アギアル教授も「第三の独裁化の波が強固な民主主義国家と新興民主主義国家いずれも深刻に脅かしている現時点で、『光の革命』は特に重要だ」とし、「民主的レジリエンスは政治文化とともに国家の責任を問う社会的主体の意志にかかっている」と強調した。ファレル教授は「『光の革命』は、深刻な危機の瞬間に私たちが市民をどのように信頼できるかを示した世界的な模範例だ」と評価した。

 尹錫悦前大統領の内乱首謀者裁判に関しては「適切で当然の処罰」という反応を示した。オニャーテ教授は戒厳宣布について「公務員が犯し得る犯罪としては最悪の犯罪」であり、「(判決は)報復ではなく、民主的レジリエンスの実践の一部」だと評価した。韓国市民に対する敬意も表した。オニャーテ教授は「実質的な脅威にもかかわらず、平和的手段を用いた勇気を尊敬する」としており、ファレル教授は「その勇気と粘り強さ、決断力に敬意を表する」とし、アギアル教授はさらに「民主主義は選挙日だけでなく、日々構築され守られていくものであることを世界に示し続けてほしい」と語った。

 キム・ウィヨン教授は9日、ハンギョレに「これらの回答で言及された『水平的レジリエンス』(horizontal resilience)とは、戒厳令の試みを無力化し、弾劾と罷免を引き出した国会と憲法裁判所の制度的な抑制装置が正常に機能したことを意味するが、彼らが見るにとってより決定的なものは『垂直的レジリエンス』だ。これは下からの平和的な『光の革命』を率いて、民主主義を守った韓国市民の底力を示している」と語った。さらに「彼らは、世界中で民主主義が後退している今日の時代に、韓国市民が作り出した『光の革命』が民主主義の回復を照らす『希望の光』であり、市民民主主義の『模範例』だと評価している。したがって、韓国市民が示したこの歴史的経験はノーベル平和賞を受賞するに足る十分な資格があるという意見で一致している」と説明した。以下は海外の政治学者3人との一問一答。

尹錫悦前大統領が昨年5月26日、ソウル西暦区のソウル中央地方裁判所で開かれた内乱首謀容疑、権限乱用・権利行使妨害容疑事件の第5回公判に出席した後、昼食のために裁判所を後にしている=写真共同取材団//ハンギョレ新聞社

-先月19日、尹錫悦前大統領に対する内乱首謀容疑の裁判で無期懲役の判決が言い渡されました。

アギアル教授:「私は、尹錫悦前大統領に対する裁判所の判決が、民主的統治を守るために司法機関がどのように行動すべきかを示した点で、非常に重要だと考えています。これは憲法的原則を守る司法の力を反映するだけでなく、政治指導者や市民社会を含むさまざまな主体が果たした決定的な役割を認めることです」

オニャーテ教授:「今回の判決は、民主主義を傷つけ覆そうとする勢力から他の機関が民主主義を守り反応する『水平的レジリエンス』の良い例です。また、公務員が犯し得る最悪の犯罪の一つを処罰することで、民主的な能力を支える民主的対応の一環でもあります。また、復讐や報復の手段ではなく、民主主義を守り維持するために必要な民主的レジリエンスの実践の一部として認識されるべきです」

ファレル教授:「事件の詳細をすべて追跡することはできませんでしたが、今回のクーデターの試みは、世界で最も安定した民主主義国家の一つの安定を脅かす事件であり、世界に大きな衝撃を与えました。国家による適切な処罰は当然のことでした」

12・3非常戒厳が宣布された直後の2024年12月4日未明、ソウルの汝矣島の国会議事堂で戒厳軍が国会本館に進入している/聯合ニュース

-12・3非常戒厳を阻止した「光の革命」の意味をどのように評価できるでしょうか。

アギアル教授:「『光の革命』は、民主的レジリエンスを可能にする条件を理解する上で不可欠です。尹錫悦前大統領の民主的規範に対する攻撃事例において、三つの要素が決定的な役割を果たしました。それは、強力で独立した制度、野党や主要な政治主体の民主的な献身、そして活気に満ちた結束した市民社会です。これらの要素が揃えば、民主主義が深刻な緊張状態にあるときでさえも、守られることができることを世界に証明しました。また、今回の経験は公式な制度や憲法上の規則が必要であることは示していますが、それ自体だけでは十分ではないことを明らかにしています。民主的レジリエンスは、政治文化とともに、国家の責任を問う社会的主体の意志にかかっています。民主主義を持続させるのは、強力な制度と能動的な市民との相互作用です」

オニャーテ教授:「違法な非常事態宣布と国会掌握の試みに対する市民の反応は、民主主義に対する韓国市民の献身と参加の意志を示す素晴らしい例だと思います。先月7月の世界政治学会ソウル総会で出会った李在明大統領にも言ったように、スペインでも民主化移行期直後の1981年2月に似たようなクーデターの試みがありました。当時、軍部勢力が議会と政府の閣僚を占拠し、18時間以上拘束しました。あのクーデターは国王や他の軍関係者によって阻止されましたが、国民が民主主義支持のデモに参加したのはクーデターが終了してから4日後のことでした。

 一方、韓国市民はその事件を聞くや否やすぐに街に飛び出し、国会へと駆けつけました。戒厳令が宣言されたにもかかわらず、彼らは最も大切な民主的機関を守り、内乱を防ぐために走り続けました。これは市民の民主主義とその制度への献身を示す素晴らしい事例です。これがまさに『垂直的レジリエンス』の素晴らしい例と言えます。つまり、市民が民主主義を奪おうとする者たちに対抗し、民主主義を守るために最善を尽くしたのです」

ファレル教授:「私は民主主義において市民が主導的な役割を果たすべきだと固く信じています。2024年12月3日に起きた出来事を見守りながら感じた深い感動は今でも覚えていますが、偶然にもその日は私の誕生日でした。妻と遅くまでテレビ画面から目を離すことができませんでした。市民が街に溢れ出し、驚くべき組織力で国会への進入が必要な議員たちを助け、その絶体絶命の瞬間に韓国の民主主義の炎を守っていたそのドラマティックな場面を見守りました。

 数カ月後の昨年7月、世界政治学会ソウル総会に出席するためソウルを訪れ、李在明大統領の演説を聞くという光栄を得ましたが、李大統領は韓国市民の勇気と根気を称賛し、市民を中心に据える新たな形の民主主義『K-民主主義』を提案しました。もしこれが実現すれば、それは2024年12月初旬に起こった『光の革命』が残した真の遺産となるでしょう」

(2に続く)

コ・ギョンテ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1248297.html韓国語原文入力:2026-03-09 19:17
訳H.J

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