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韓国裁判所、「政教癒着」認める…「保守野党議員、旧統一教会の影響力拡大を支援」

登録:2026-01-29 06:45 修正:2026-01-29 08:24
先月15日午前、警察は政界の旧統一教会からの金品授受疑惑に関連して強制捜索に乗り出した。人影のない京畿道加平郡の旧統一教会の天正宮入口の様子/聯合ニュース

 韓国の裁判所は、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)から教団の懸案の請託と共に政治資金を受け取った容疑が持たれているクォン・ソンドン国会議員(国民の力)と、クォン議員に金を渡した容疑を受けている旧統一教会ユン・ヨンホ元世界本部長にいずれも有罪を言い渡した。旧統一教会と政界の「政教癒着」を認める司法府の判断は今回が初めて。裁判所は「旧統一教会側が要請した事項が実現したかどうかにかかわらず、この事件の犯行自体だけで国家政策の公正な執行に対する国民の信頼と期待が損なわれた」と指摘した。

 ソウル中央地裁刑事27部(ウ・インソン裁判長)は28日、政治資金法違反、請託禁止法違反などの疑いで起訴されたユン元本部長に懲役1年2カ月を、政治資金法違反の疑いで起訴されたクォン議員に懲役2年と追徴金1億ウォン(約1070万円)を言い渡した。これに先立ち、ミン・ジュンギ特別検察官(特検)チームはユン元本部長とクォン議員に対してそれぞれ懲役4年を求刑した。

 裁判所は、ユン元本部長が旧統一教会の懸案を国家政策として推進するためにクォン権議員に現金1億ウォンを渡した疑いと、尹前大統領の妻のキム・ゴンヒ女史に旧統一教会の懸案解決の見返りとしてシャネルのバッグとグラフのネックレスなどを渡した疑いを有罪と判断した。ユン元本部長が金品を購入するために旧統一教会の資金を横領した容疑についても、一部有罪と認めた。だが、ユン元本部長がクォン議員から韓鶴子(ハン・ハクチャ)旧統一教会総裁の米国遠征賭博に関する警察の捜査情報を入手し、旧統一教会の会計プログラム資料などを削除・ねつ造した証拠隠滅容疑については、キム・ゴンヒ特検法の捜査対象ではないという理由で公訴を棄却した。

 裁判所はクォン議員とユン元本部長の「不当取引」を旧統一教会の教勢と政治的影響力を拡大する過程で起きた「政教癒着」の性格の犯罪とみなした。実際、クォン議員が政治資金の見返りとしてユン元本部長を尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領と面会させるなど、旧統一教会の政治的地位固めに助力したと裁判所はみている。

 裁判所は「ユン元本部長は旧統一教会の資金力を前面に掲げ、大統領の最側近の配偶者であるキム・ゴンヒとクォン議員に高額の金品を提供する目的で、旧統一教会の資金を横領した」とし、「これは、金権の影響力を排除することで民主政治の健全な発展に寄与し、公正な職務遂行を保障しようとする政治資金法と請託禁止法の立法目的を損ねる行為」だと述べた。

 クォン議員が受け取った金額が1億ウォンと少額ではなく、反省していない点などは量刑に不利な要素として働いた。裁判所は「憲法上の清廉の義務が規定された唯一の国家機関である国会議員は、良心に従って国家の利益を優先し、職務を遂行しなければならない」としたうえで、「にもかかわらず、旧統一教会側から不法政治資金1億ウォンを授受し、国民の期待と憲法的責務を裏切った」と指摘した。さらに「クォン議員は15年間検事として、16年間国会議員として在職し、国会法制司法委員長を務めた法律専門家として、法的意味をよく分かっていただろう」とし、「罪名が明確であるにもかかわらず、公訴事実を否定し、反省の色ががないため、非難の可能性が高い」と指摘した。クォン議員に宣告された量刑は、同じ日に旧統一教会からの金品授受の容疑で有罪判決を受けたキム女史の量刑(懲役1年8カ月)よりも重い。

 裁判所はただし、クォン議員がユン元本部長に韓総裁に対する警察捜査情報を漏洩したという容疑と関連し、基本的な事実関係は認めながらも、特検法の捜査範囲から外れる「違法な捜査開始」だとして公訴を棄却した。

 クォン議員側はこの日、宣告直後に文書で立場を表明し、「とうてい納得できない判決」として「直ちに控訴しこの判決の誤りを正す」と述べた。

イ・ナヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1242201.html韓国語原文入力:2026-01-28 21:59
訳H.J

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