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SK会長の離婚訴訟で注目の盧泰愚秘密資金…韓国検察「犯罪収益還収部が捜査中」

登録:2025-10-17 09:01 修正:2025-10-17 09:58
「世紀の離婚訴訟」ノ・ソヨンの賭け 
 
最高裁「300億ウォンの『賄賂』がSKグループの成長に寄与」認める 
検察「具体的な進捗状況を語るのは難しい」
1988年のソウルオリンピック開会式に、妻のキム・オクスク女史とともに出席する盧泰愚元大統領/聯合ニュース

 SKグループのチェ・テウォン会長とアートセンターナビのノ・ソヨン館長の離婚訴訟で、最高裁も16日にグループの成長に寄与した300億ウォンの「賄賂」を事実上認めたことで、検察の「盧泰愚(ノ・テウ)秘密資金に対する捜査」にも関心が集まっている。

 「盧泰愚秘密資金」は二人の離婚訴訟の過程で注目された。ノ館長が、SKの前身である鮮京グループが成長できたのは父親が確保していた秘密資金のおかげだと主張したのだ。ノ館長側は、1991年に鮮京建設の名義で発行された300億ウォン分の約束手形と、1998~1999年に母親のキム・オクスク氏によって作成されたメモ(鮮京300億ウォンなど)を控訴審の法廷に提出。そして昨年5月、ソウル高裁はノ館長側の主張をすべて認め、ノ館長に対する1兆3828億ウォンの財産分与をチェ会長に命じる判決を下した。過去の検察による捜査で企業から秘密資金を受け取った盧泰愚元大統領は処罰されているが、その過程で捕捉されていなかった300億ウォンの秘密資金の存在をノ館長側が「告白」し、裁判所がそれを認めたかたちだ。捜査を通じて「盧泰愚秘密資金」を取り戻すべきだと主張されている理由はここにある。これを受け、5・18財団や大韓民国憲政会未来戦略特別委員会のイ・ヒギュ委員長らは、チェ会長、ノ館長、盧元大統領の妻のキム・オクスク女史らを犯罪収益隠匿や脱税の疑いなどで捜査するよう検察に告発している。

 最高裁はこの日の判決で、「被告(ノ館長)の父親の盧泰愚が1991年ごろ、原告(チェ会長)の父親のチェ・ジョンヒョンに300億ウォンほどの金銭を支援したと考えても、その金の出所は盧泰愚が大統領として在職している間に受領した賄賂だとみられる」として、「にもかかわらず資金交付の事実に口をつぐんだことで、それについての捜査が行われず、資金の相当額は追徴されていない」と述べた。控訴審に続き最高裁も、300億ウォンが賄賂であることを認めたのだ。

 これによって「盧泰愚秘密資金捜査」の必要性はいっそう高まった。検察は告発状の受理後、告発人の調査を終え、盧泰愚一家の金融口座を確保して口座追跡をおこなっているという。ソウル中央地検の関係者は「同事件は犯罪収益還収部で継続捜査中の事件」だとして、「進捗事項などの具体的な状況については明らかにできない」と述べた。

キム・ジウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1223819.html韓国語原文入力:2025-10-16 18:23
訳D.K

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