新型コロナウイルス感染症によるパンデミック期間中、人類が使用した使い捨てマスクが「化学的時限爆弾」になり、人間と自然環境に害を及ぼす恐れがあるという研究結果が出た。
英紙ガーディアンは8日(現地時間)付で、英国コベントリー大学「農業生態、水および回復力センター」研究チームの研究の結果、パンデミックの時にウイルスの拡散を防ぐために使用した数十億トンのマスクが分解され、内分泌かく乱物質を含むマイクロプラスチックと化学添加物を放出していると報じた。
ポリプロピレンなどプラスチックで作られら使い捨てマスクは当時、全世界的に毎月1290億枚が使われたものと推定される。マスクはその後、ほとんどがゴミとして埋められたり、街や公園、海辺、水路と農村に捨てられたりした。
研究チームは使い捨てマスクからどれだけ多くのマイクロプラスチック粒子が放出されるかを調べるため、精製水に24時間浸した後、この水をフィルターに濾過して何が出るのかを確認した。マスクからはマイクロプラスチックが出ており、空気中の粒子をそれぞれ94%、99%ろ過する医療用マスクでは4~6倍多く検出された。
研究チームは論文で「マクロプラスチック粒子の大きさは(消化器官と血管壁を通過して体内吸収が可能な)約10マイクロメーターから2082マイクロメーターまで非常に多様だった。また、人間を含む動物の体に吸収されるとエストロゲンのように働く内分泌かく乱物質であるビスフェノールBも放出された」と明らかにした。
同論文の第1著者であるアンナ・ボグシ博士は「今回の研究はマスクを生産、使用、廃棄する方法を緊急に見直す必要があることを示している」と語った。