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韓国大統領選、保守の候補一本化がご破算に

登録:2025-05-28 08:56 修正:2025-05-28 09:08
国民の力のキム・ムンス候補(左)と改革新党のイ・ジュンソク候補。23日夜、ソウル永登浦区の韓国放送(KBS)で行われた中央選挙放送討論委員会の主催する第21代大統領選挙の第2回候補者討論会の開始前に準備をしている様子=国会写真記者団//ハンギョレ新聞社

 与党「国民の力」のキム・ムンス候補と野党「改革新党」のイ・ジュンソク候補の一本化は、29~30日の事前投票を2日後に控え、最終的に成し遂げられなかった。イ・ジュンソク候補の完走の意志が揺るがないうえ、双方とも最近の支持率上昇の勢いを維持すれば戦う価値のある選挙になると判断した結果だ。

 キム候補は27日の最後の候補者テレビ討論会の終了後、記者団に対し、「一本化は、様々な事情によって容易ではない」と述べた。前日に一本化について「懸命に民意に訴える」と述べるにとどまって消極的な態度を示したのに続き、この日は完全に一本化が難しいことを認めたのだ。

 これより前に国民の力のキム・ヨンテ非常対策委員長は記者団に対し、「一本化がなくてもキム候補は勝てるという確信がある」とし、「改革新党が一本化する考えはないという立場を表明すれば、その考えを尊重する必要がある」と述べた。「改革新党は一本化の前提条件を提示してほしい」と述べていた前日とは、完全に態度が変わっていた。同氏はフェイスブックでも「三者対決構図で勝利する」と述べ、もはや一本化は求めないとの考えを明確にした。

 このような変化は、最近の世論調査でキム候補と共に民主党のイ・ジェミョン候補の支持率の差が縮まっているため、支持層の結集傾向が続けば一方的な戦いにはならないだろう、との見通しが前提となっている。さらに、キム候補に一本化してもイ・ジュンソク候補の支持層を完全に吸収することはできないため、一本化効果は期待に満たない、とする複数の調査結果も影響を及ぼしたとみられる。

 イ・ジュンソク候補はこの日、国会で緊急記者会見を行い、「非常戒厳に責任のある勢力への候補一本化は、今回の選挙にはない」と釘を刺した。同氏は「キム候補ではイ・ジェミョン候補に勝てないということは、国民の力の議員全員がよく分かっている」と述べてキム候補の辞退を重ねて求めつつ、「最後まで戦って最後に勝つ」と述べた。

 いっぽう各党は、支持層にできる限り投票所に行ってもらうために、事前投票を積極的に呼びかけている。民主党の中央選挙対策委員会のユン・ホジュン総括本部長はこの日、「潜在的な内乱勢力に再び権力を預け、大韓民国を思いのままに弄ばせることはできない。民主党とイ・ジェミョン候補は国民とともに内乱終息投票に全力を尽くす」と述べて事前投票を訴えた。国民の力の中央選対委のユン・ジェオク総括本部長は、「可能な方々は必ず事前投票してくださるようお願いする。勝利の確信をもってキム候補に必ず投票してくださるよう、切に訴える」と述べた。

チョン・グァンジュン、イ・スンウク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/election/1199682.html韓国語原文入力:2025-05-27 19:23
訳D.K

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