20~30代の若い成人に占める糖尿病患者の割合が10年間で倍になったとする研究結果が発表された。若い糖尿病患者の3人に2人は肥満だった。
大韓糖尿病学会の学術誌『糖尿病と代謝』に最近掲載された論文「韓国の2型糖尿病の若い成人の有病率、発生率および代謝特性(2010~2020年)」を1日に確認したところ、韓国の19~39歳人口の2型糖尿病の有病率は、2010年には1.02%だったが、2020年には2.02%へと2倍近くに上昇。2020年の時点で、この年代の2型糖尿病の患者は37万2726人に達した。30代(30~39歳)の有病率は3.90%で、19~29歳(1.54%)より高かった。男女別に見ると、男性の有病率(2.30%)が女性(1.71%)を上回った。2型糖尿病は、すい臓のインスリン分泌機能が低下するとともにインスリン抵抗性が強まることで生じる疾患で、韓国の糖尿病の95%ほどを占める。
19~39歳の2型糖尿病患者の多くは肥満だった。2020年には、これらの患者の67.8%が、ボディマス指数(BMI)が25以上あって肥満(1度)だった。31.6%は肥満(2度以上、BMI30以上)だった。患者の平均のBMIは、2010年は25.4だったが、2020年には28.3に上昇。同期間に腰囲の平均も84.5センチから89.1センチに増加していた。若い2型糖尿病患者は様々な代謝疾患を患ってもいた。患者の79.8%が脂質異常症、78.9%が脂肪肝で、34.2%に高血圧があった。
しかし、患者に占める薬物で治療している人の割合は比較的低かった。19~39歳の患者に占める、糖尿病の治療薬を処方されている人の割合は、2010年が28.7%、2020年は33.0%で、4.3ポイントの上昇にとどまった。
専門家は、食習慣の変化や運動不足などで若年層の肥満が増えるにつれ、糖尿病の発症も頻繁になっていると分析する。論文の著者である高麗大学安岩病院内分泌内科のキム・ナムフン教授はハンギョレに、「食品のデリバリーなどの活性化につれて食べ物にアクセスしやすくなり、身体活動は減っている。今回の研究は2020年までを分析対象としたが、新型コロナが流行した2020年以降は、このようなすう勢がさらに急激になっている可能性がある」と指摘した。そして「糖尿病は(若くても)治療を受けずに放置すると合併症が生じる恐れがある。健康診断などで糖尿病と診断されたら、病院に行って適切な治療を受けることが最も重要だ」と助言した。