「国民が勝った、尹錫悦(ユン・ソクヨル)は退陣せよ!」
4日、民主社会のための弁護士会(民弁)、参与連帯、軍人権センターなどの主要な市民団体のメンバーたちが、ソウル光化門(クァンファムン)広場を埋め尽くし、「尹錫悦の違法戒厳糾弾、内乱罪尹錫悦退陣、国民主権実現のための全面的抵抗運動宣言全国民非常行動」と題する記者会見をおこなった。前日の夜からこの日の明け方まで続いた尹錫悦大統領の非常戒厳宣言とその解除を前にして、尹大統領の罷免を本格的に要求したのだ。これらの市民団体はこれまで、声を一つにして「退陣」「弾劾」などを主張することに慎重な雰囲気だった。
昨夜の非常事態に直面し、急きょ行われたこの日の記者会見は、普段の市民団体の記者会見とは雰囲気からしてまったく異なっていた。報道資料と発言文が準備できていなかったため、「憲法違反の尹錫悦大統領は今すぐ罷免せよ」という内容の含まれた緊急声明が現場で配布された。発言者たちは準備してきた原稿を読むのではなく、正面を凝視しながら一言ひとことに力を込めて即席で発言した。共に立った参加者たちは口を固く結んで決意に満ちた表情を浮かべ、出勤途上の市民たちは立ち止まって記者会見を見つめたり写真を撮ったりしていた。
民弁のユン・ボンナム会長は、「私たちの築いてきた民主主義が、どのようにして一晩で崩壊するのか、私たちは徹底的に目撃した」として、「戦時、事変、それに準ずる非常事態が存在しないにもかかわらず、理由もなく軍を動員して国会を無力化し、集会結社と言論の自由を奪おうとした尹錫悦の行為は内乱罪だ。今すぐ捜査機関は被疑者尹錫悦を内乱罪で捜査すべきであり、国会は直ちに弾劾手続きに突入すべきだ」と述べた。民弁は4日、尹大統領の行為について憲法裁判所に憲法訴願審判を請求するとともに、効力停止の仮処分を申し立てた。
軍人権センターのイム・テフン所長は、「前日夜11時に全軍に非常動員令が下され、すべての幹部が育児休職者を含め軍に復帰し、各検問所を点検したという情報が(センターに)提供された。大統領は本日午前4時30分ごろに戒厳を解除すると述べたが、実際には、陸軍の第一線の部隊には6時45分ごろになってようやく戒厳解除が下達された」とし、「尹大統領は再び非常戒厳を午前2時に宣言しうるということを覚えておくべきだ。終わっていない親衛クーデターを一つ残らず明らかにしなければならない」と述べた。
この日、無期限ゼネラルストライキ突入を明らかにした民主労総のヤン・ギョンス委員長は、「尹錫悦政権が憲法に盛り込むという5・18(光州民主化抗争)精神とは、民衆の抗争精神ではなく、空挺部隊の精神、軍事独裁の精神だということを確認した夜だった。昨日の非常戒厳は尹錫悦政権が自ら終末を告げる宣言だった」と述べた。
自主統一平和連帯のキム・ギョンミン常任代表は、「前日の闘争現場で改めて光州(クァンジュ)のことを考えた。尹大統領が非常戒厳を宣布した時に会った友人たちと同期たちは、光州の英霊が私たちと共にあるのだから、絶対にこのクーデターは成功できないと慰め合った。韓国の民主主義は数多くの血と苦しみの中で成長してきた私たちの資産だから、尹政権が民主主義を脅かすのをこれ以上見てはいられない」と述べた。
参加者たちは「違憲的戒厳令宣布の尹錫悦は退陣せよ!」、「尹錫悦は犯罪者だ、直ちに逮捕せよ!」などのスローガンを叫びつつ、尹大統領を弾劾にとどまらず内乱罪で逮捕すべきだとの立場を明らかにした。全国民衆行動のパク・ソグン共同代表は、「民主主義の最後のとりでといえる広場を共に守ってくれるよう国民に訴える。本日午後6時から首都圏は光化門広場を中心に結集し、国民的抵抗行動を繰り広げよう」と述べた。