北朝鮮の軍事偵察衛星「万里鏡1号」が米国の原子力潜水艦を捉えたという北朝鮮の主張に対して、西側の衛星専門家たちはある程度信頼できるという評価を下した。
26日(現地時間)、ボイス・オブ・アメリカ(VOA)によると、ハーバード・スミソニアン天体物理学センターのジョナサン・マクドウェル博士は「特に北朝鮮の発表を疑うほどの理由はない」とし、「北朝鮮が具体的な時間と場所を公開し、実際その時間は北朝鮮の衛星が釜山(プサン)上空を通過した。真実を語っていると思う」と語った。北朝鮮が撮影した写真を公開しなかった理由については「衛星カメラの性能を見せたくなかったのだろう」と推定した。
これに先立ち、北朝鮮は軍事偵察衛星「万里鏡1号」が9月23日午前10時3分10秒、釜山港に停泊した米国のバージニア級原子力潜水艦「バーモント」の姿を捉えたと主張した。分秒まで提示し、軍事偵察衛星の性能を誇示したのだ。韓国政府は、万里鏡1号は本来の機能を発揮できていないという判断を示してきた。
衛星専門家であり、オランダのデルフト工科大学航空宇宙工学部教授のマルコ・ラングブロク氏もVOAのインタビューで、「北朝鮮は積極的に軌道を調整するなど衛星を統制しているため、映像を受信する可能性は十分だ」とし、「写真を公開しないこと自体は不思議ではない」と語った。ただし、実際に撮影された画像が船舶など主要資産を識別できるレベルなのかについては、判断が難しいと付け加えた。
北朝鮮が偵察衛星を1基のみ運用している点は限界とみられている。一日に特定地域を撮影できる時間が非常に短いためだ。ラングブロク教授は「この短い衛星通過時間の間に、北朝鮮の敵は活動を隠蔽したり、しばらく中断して探知を避けることができる」と語った。北朝鮮は今年、3基の軍事偵察衛星をさらに打ち上げる計画だと発表したが、5月27日に行った2回目の打ち上げは失敗に終わった。