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検察への告発から4年3カ月…尹大統領夫人を非公開で事情聴取

登録:2024-07-22 07:31 修正:2024-07-22 08:26
尹錫悦大統領夫人のキム・ゴンヒ女史//ハンギョレ新聞社

 韓国検察が錫悦(ユン・ソクヨル)大統領夫人のキム・ゴンヒ女史を検察庁ではなく第三の場所で、約12時間にわたって非公開で事情聴取した。ドイツモーターズ株価操作事件が検察に告発されてから約4年3カ月で実現したもの。ソウル中央地検は、この事件の捜査指揮権がないことを理由にイ・ウォンソク検察総長へのキム女史聴取の報告を事後に行なったことから、「検察総長抜かし」だとして波紋を広げている。

 ソウル中央地検の反腐敗捜査2部(チェ・ジェフン部長)と刑事1部(キム・スンホ部長)は21日、それぞれキム女史をドイツモーターズ株価操作事件とブランドバッグ受け取り疑惑事件について聴取したと明らかにした。

 ハンギョレが取材したところ、キム女史の聴取は今月20日午後1時30分から翌日午前1時20分まで行われた。午後6時30分までは株価操作、午後8時からブランドバッグ受け取り事件の聴取が行われた。

 聴取場所はソウル中央地検の庁舎ではなく第三の場所。検察によると「政府保安庁舎」だという。「非公開出張聴取」ということだ。ソウル中央地検の関係者は、「公開呼出しに応じてくれればよいが、大統領警護法上、警護対象であるため(調整が避けられなかった)」とし、「大統領室関連の付属施設で聴取すればキム女史の自宅に行って取り調べることになるのでできない。検察もキム女史もいずれも移動しなければならない場所に決めた」と述べた。

 ソウル中央地検のイ・チャンス地検長は、イ総長の捜査指揮権が排除された株価操作事件の聴取が終わり、ブランドバッグ受け取り事件の聴取が半分ほど進んだ20日午後11時20分ごろに、総長にキム女史から事情を聴いている最中であることを報告した。最高検察庁の関係者は21日、ハンギョレに「聴取が終わりつつある時点でソウル中央地検は最高検察庁に事後通知してきており、検察総長はこのような状況に対して深く苦心している」と語った。イ総長は、キム女史を検察庁に呼んで聴取するべきだという原則を数度にわたって公に表明してきた。

 キム女史がドイツモーターズの株価操作をめぐって資本市場法違反の疑いで告発されたのは、約4年3カ月前の2020年4月。ブランドバッグ受け取り事件の捜査は、昨年12月にインターネットメディア「ソウルの声」がキム女史と尹大統領を請託禁止法違反と収賄で告発したことから始まった。キム女史側のチェ・ジウ弁護士は記者団に、ショートメッセージで「誠実に取り調べに臨み、事実をありのままに供述したことをお知らせする」と述べている。

チョン・ヘミン、ペ・ジヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1150021.html韓国語原文入力:2024-07-21 18:13
訳D.K

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