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尹大統領夫人「ブランドバッグは返そうとした」…「国庫から横領」指示したことに?

登録:2024-07-17 06:19 修正:2024-07-17 08:34
キム・ゴンヒ女史側「返還するため再び包装」 
大統領室「大統領への贈り物だから国庫に帰属」
尹錫悦大統領夫人のキム・ゴンヒ女史=大統領室写真記者団//ハンギョレ新聞社

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領夫人のキム・ゴンヒ女史がチェ・ジェヨン牧師からブランドバッグを受け取った当日、返すよう指示したという弁護人側の発表によって、このバッグが「大統領記録物」だという大統領室の当初の釈明は意味をなさなくなった。キム女史側の遅れた釈明によって大統領室の主張との齟齬が生じている。

 キム女史の弁護人は16日、報道資料を発表し、キム女史が2022年9月13日にチェ牧師からバッグを受け取った後、大統領室のY行政官に「『すぐに返したら気分を悪くするかもしれないから、後で返してくれ』と指示した」と明らかにした。Y行政官がうっかり忘れ、バッグをチェ牧師に返さなかったということだ。

 さらに弁護人は「包装を開けたものの、返還するためにまた包装して持っている」とし、「使う意思がなく、返還の意思があったことを裏付けるもの」だと付け加えた。Y行政官は3日、検察の取り調べでこのような趣旨で陳述した。

■新しい主張どおりなら、バッグは贈り物でも大統領記録物でもない

 キム女史の弁護人側のこのような主張は、大統領室の当初の釈明と食い違う。1月19日、大統領室は「大統領夫妻への贈り物は大統領個人が受け取るのではなく、関連規定により国家に帰属し管理される」と述べた。3日後の1月22日、当時与党「国民の力」の人材迎え入れ委員長だったイ・チョルギュ議員は、「(ブランドバッグは)国庫に帰属されたが、これを返還するのは国庫からの横領だ。誰も返還できない」と主張したりもした。イ議員の発言どおりなら、「バッグを返すように」というキム女史の指示は国庫からの横領を指示したことになる。

「ソウルの声」は昨年11月、ユーチューブチャンネルを通じて、チェ・ジェヨン牧師がキム・ゴンヒ女史に高価なブランドバッグをプレゼントしたという内容の疑惑を報じた=「ソウルの声」ユーチューブチャンネル画面よりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 「受け取るのが適切でないと思い、返すよう指示した」というキム女史側の主張どおりなら、バッグは大統領への贈り物ではないため、大統領記録物でもない。この場合、尹錫悦大統領にはキム女史がバッグを受け取ったという事実を認識してから「直ちに」返還しなければならない義務がある。不正請託および金品など授受の禁止に関する法律は「(公職者は)自身の配偶者が授受禁止金品などを受け取った事実を知った場合、これを提供者にすみやかに返還するか、返還するよう処置しなければならない」と定めている。

 キム女史と尹大統領は少なくとも昨年11月、「ソウルの声」が関連報道をした当時、ブランドバッグが返還されていない事実を把握したはずだ。「返すように言ったが行政官がうっかりした」という主張が事実ならば、当時ブランドバッグを「提供者にすみやかに返還」しなければならなかった。

■大統領夫人の指示を忘れるほど大統領室の綱紀が乱れている?

 野党は一斉に批判に乗り出した。「共に民主党」のパク・チャンデ院内代表はこの日、党院内対策会議で「あきれて言葉が出ないほど荒唐無稽な主張だ。誰が見てもトカゲのしっぽ切りに過ぎない試み」だと述べた。さらに「この陳述が事実ならば、大統領夫人の指示事項をうっかり忘れるほど大統領室の綱紀が乱れているという意味であり、大統領室がこれまで出した釈明はすべて偽りだったという意味」だと指摘した。

 「祖国革新党」所属で元検事のパク・ウンジョン議員はこの日、「文化放送(MBC)」のラジオ番組のインタビューで、「最初にチェ・ジェヨン牧師が問題を提起した時は『返還を指示した』という話はなかったのに、今になって検察の取り調べを受ける過程でその話を持ち出した」とし、「作られた陳述とみられる可能性が非常に高い」と述べた。このような批判に対し、キム女史の弁護人は「この事件は刑事処罰の規定がない事件で、誰かに責任を転嫁することはできない」とし、「トカゲのしっぽ切りという言葉はつじつまが合わない」と反論した。また「今になって偽りの釈明をする理由もない」と付け加えた。

チョン・ファンボン、オム・ジウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1149328.html韓国語原文入力:2024-07-16 22:11
訳H.J

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