来年度の医学部の新入生の定員を少なくとも1千人以上増員するとする政府発表が迫る中、大韓医師協会(医協)などの医師団体は集団診療拒否をちらつかせて反発している。
政府関係者の話を総合すると、2025学年度の医学部入学定員を現在の年3058人から約1500人増員するとする内容が、旧正月連休前の6~7日ごろに発表される見通し。保健福祉部は今月1日に「必須医療再生4大政策」を発表した際に、10年後の2035年の医療需要に対して医師が1万5千人不足するとの推計を根拠に、医学部の増員規模を確定し、公表すると発表している。
これに対し、全国広域市道医師会長協議会は3日に発表した声明で、「医療界との十分な議論もなしに政府が一方的に必須医療パッケージおよび医学部増員を強行すれば、団体行動への参加意思を明らかにした専攻医たちと共にストライキも辞さない」と表明している。医協も1日の声明で、医学部の定員拡大について「政府は医療懸案協議体における医協との十分な議論と合理的合意を通じて結論を導き出せ」と述べている。政府は昨年1月から現在までに医協と27回の会議を行い、医学部の定員拡大を含めた必須医療対策について話し合ってきたが、医学部の増員規模などについての立場の違いは埋まっていない。
医療界では、政府が1千人台の医学部増員計画を発表した場合、2020年のように専攻医が主軸となって医師が診療拒否などの集団行動に打って出る可能性が高い、との見方が有力だ。インターンやレジデントなどの集まりである大韓専攻医協議会(大専協)は2日午後、オンラインで緊急代表者会議を行い、政府の政策への対応策を議論したという。大専協は先月、一部の病院にアンケート調査を実施したところ、医学部が増員されれば集団行動に参加すると答えた専攻医が86%に達したと発表している。大専協の内部事情をよく知る医療界の関係者は、「彼らが診療拒否について本格的に議論するのは、具体的な医学部の増員数が発表されてからになるとみられる」と述べた。