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韓信大学の留学生強制出国、そもそも法務部のビザ発給過程に誤り=韓国

登録:2023-12-19 23:01 修正:2023-12-20 10:43
ウズベキスタン留学生の現地審査で 
韓信大学が預金残高基準を誤って伝える 
法務部、規定に反するビザ発給
韓信大学語学堂に通っていたウズベキスタンからの留学生たちが11月27日、バスで仁川国際空港に向かっている=韓信大学提供の動画より//ハンギョレ新聞社

 先月、韓信大学が強制出国させたウズベキスタン人留学生たちは、現地での審査段階ですでに資格基準を満たしていなかったにもかかわらず、法務部が入国査証(ビザ)を発給していたことが分かった。規定に反する法務部のビザ発給が、留学生の強制出国という前例のない事態につながったわけだ。

 19日のハンギョレの取材を総合すると、法務部水原(スウォン)出入国・外国人庁平沢(ピョンテク)出張所は今年8月、24人のウズベキスタン人留学生に対する査証発給認証書を発給した。駐ウズベキスタン韓国大使館は、法務部が発給した査証発給認証書を根拠に、9月中旬に学生たちにビザを発給した。しかし、留学生の中にビザ発給基準を満たした人はいなかった。法務部の「外国人留学生の査証発給および在留管理指針」によると、ウズベキスタンからの語学研修生が査証発給認証書を申請するためには、1千万ウォン以上の韓国ウォンが入金されたことを示す現地所在の韓国の銀行の残高証明書を提出しなければならず、申請日を基準としてこの残高を3カ月以上維持している状態でなければならない。

 留学生が残高基準を満たせなかったのは、韓信大学がそもそも学生募集の段階で残高維持期間を「1日」と誤って公示したためだ。韓信大学はこの公示について、法務部の案内に沿ったものだったと主張する。その後、韓信大学は入国日が近づいた時点で最初の公示が誤りだったことを知り、残高維持期間を「3カ月」と修正して留学生に公示した。留学生の大半は7月に1、2日間のみ金を預けた後に引き出しており、韓信大学の再公示を受けた9月に急きょ再入金していた。

 指針に則れば、法務部は彼らに査証発給認証書を発給することはできない。認証書の発給段階で満たしておくべき「1千万ウォン以上を3カ月預金」規定が守られていなかったからだ。しかし法務部は、指針に反しつつ留学生に査証発給認証書を発給した。韓信大は「法務部は私たちに残高維持期間を『1日』と誤って公示したが、後になって3カ月へと変更した。法務部も自分たちの過失を認めたため、出してはならないビザを『3カ月の条件付き』で出したのだ」と主張する。

 法務部は11月6日、留学生に残高証明書を改めて要求した。法務部の指針上、滞在中は留学経費の残高を維持しなければならず、法務部はそれを随時確認することができる。しかし、韓国に入国して特定の大学で学んでいる特定の国の留学生に残高証明を要求したのは異例だ。結局、残高基準を満たせたのは24人の留学生のうち2人のみだった。韓信大学は基準を満たせない学生たちのせいで大学が受けることになる留学生定員の縮小などの不利益を懸念し、学生たちをだましてバスに乗せ、事前に予約しておいた飛行機に乗せて帰国させた。

 留学生たちの代理人を務める法務法人ウォンゴクのチェ・ジョンギュ弁護士は、「法務部が入国前にきちんとビザ発給審査をしていれば、学生たちは次の学期にでも残高基準を満たして正常に入国できた。しかし韓国に入国してから残高証明を要求されたことで『犯罪者予備軍』におとしめられ、結局は強制出国という事態まで起きた」と語った。

 法務部は19日の立場表明で、「(残高証明要求は)入国の3カ月後に財政書類を備えるとした承認条件に則り、大学が履行しているかどうかを点検する当然の手続きだった。ビザ発給の経緯は現在調査中だ」と述べた。

イ・ジュンヒ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/capital/1121006.html韓国語原文入力:2023-12-19 15:35
訳D.K

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