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冷え切った南北関係…韓国軍「“直ちに・強力に・最後まで”断固として報復せよ」

登録:2023-11-29 09:38 修正:2023-11-30 10:31
シン・ウォンシク国防部長官が28日、ソウル龍山の大統領室庁舎で開かれた国務会議に出席している/聯合ニュース

 韓国のシン・ウォンシク国防部長官は28日、全軍主要指揮官会議を開き、「平和を害する妄動は破滅の始まりであることを敵に明確に認識させなければならない」と述べた。北朝鮮の非武装地帯の監視警戒所(GP)の復元と板門店(パンムンジョム)の共同警備区域(JSA)の再武装化に対抗する対応策などを議論する場で出た強硬な発言だ。

 シン長官は同日、ソウル龍山(ヨンサン)の国防部で開かれた会議で、「敵が挑発した場合『先に措置、後から報告』の概念に従って対応し、『直ちに、強力に、最後まで』の原則で断固として報復せよ」と指示した。23日、9・19南北軍事合意の完全無効化を宣言した北朝鮮は、翌日から非武装地帯のGPに兵力と兵器を再配置した。JSAの北朝鮮の警備兵力は先週末から再び拳銃で武装したという。南北は2018年の9・19軍事合意に基づき、非武装地帯のGP11カ所を破壊または撤収し、共同警備区域の武装兵力と武器を外部に移すなど非武装化を施行したが、5年目にして北朝鮮が「原点」に戻った。

 チョン・ハギュ国防部報道官はこの日の定例ブリーフィングで、「韓国軍は北朝鮮の動向を鋭意注視しながら、相応する措置を取っていく」と明らかにした。前日夜、キム・テヒョ国家安保室第1次長は「韓国放送(KBS)」に出演し、「韓国のGPも復元する計画」だと述べた。

 ただし、軍当局は直ちにGP復元と共同警備区域の警備隊員の再武装のような対応には出ていない。北朝鮮の動向をもう少し見守る必要があるうえ、非武装地帯と板門店の共同警備区域が国連軍司令部の管轄である点を考慮したものとみられる。この日、国連軍司令部の関係者はハンギョレに対し、最近の北朝鮮軍の動きについて「まだ公式な立場表明はない」と明らかにした。

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領はこの日、民主平和統一諮問会議の全体会議で、「相手の善意に寄りかかった平和は夢と虚像に過ぎない」とし、「北朝鮮は核武力使用の脅威で韓国国民の安全保障の意志を無力化し、同盟・友好国との協力を瓦解させようとしているが、とんでもない話だ」と述べた。

 一方、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記兼国務委員長は同日、軍事偵察衛星が撮影した米国のホワイトハウスと国防総省などの衛星写真の報告を受けた。労働新聞が報じた。しかし、この日も衛星写真は公開しなかった。

クォン・ヒョクチョル、キム・ミナ記者、イ・ジェフン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/1118245.html韓国語原文入力:2023-11-29 02:47
訳C.M

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