1日約20分間息が切れる程度に運動すれば、長く座って過ごす生活により高まる死亡リスクを相殺できるという研究結果が出た。
ノルウェーのトロムソ大学のエドヴァル・サゲル教授が率いる研究チームが25日、英国スポーツ医学ジャーナル(BMJ)に最近掲載した研究報告書によると、中・高強度の運動(MVPA)が死亡リスクの低減に関連があることが分かった。
研究チームは2003年から2016年までの14年間、ノルウェー・スウェーデン・米国の3カ国で50歳以上の参加者1万1989人を対象に、臀部に掛ける着用型機器を通じて身体活動データを収集し分析した。研究対象者は少なくとも1日10時間ずつ4日以上身体活動測定機器を着用していた。研究チームは、身体活動データの他に性別・教育水準・体重・身長・喫煙程度・飲酒量・過去の心血管系疾患やがん・糖尿などの病歴を収集し分析に活用した。
報告書は、1日10分の中・高強度の運動だけでも座りっぱなしの生活による死亡リスクを15~35%まで減らすことができると明らかにした。研究チームが身体活動データを分析した結果、一日に12時間以上を座って過ごす人々の中で、中・高強度の運動時間が一日22分未満の人々は、座って過ごす時間が8時間の人より死亡リスクが38%高かった。ただし、毎日22分の中高強度の運動をすれば、こうしたリスクが相殺され運動量が多いほど座って過ごす時間と関係なく死亡リスクは減少することが分かった。
中・高強度の運動とは、息が切れる程度の運動を意味する。韓国疾病管理庁の国家健康情報ポータルによると、中間強度の運動とは最大心拍数の50~70%、高強度の運動とは最大心拍数の70%以上と定義される。最大心拍数は年齢によって異なるが、220から自分の年齢を引くことで計算できる。例えば45歳の場合、中・高強度の運動は1分当たりの心拍数が87.5~122.5回(中強度)かそれ以上(高強度)でなければならない。