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韓国野党第一党代表の拘束令状棄却…司法「証拠隠滅の懸念、断定は難しい」

登録:2023-09-27 09:19 修正:2023-09-27 10:21
検察「栢ヒョン洞開発特恵・対北朝鮮送金」容疑は疎明不足と判断
「栢ヒョン洞開発特恵」疑惑、「サンバンウルグループ北朝鮮送金」疑惑などが持たれている共に民主党のイ・ジェミョン代表が26日午前、ソウル瑞草区のソウル中央地裁で行われる拘束前被疑者尋問(令状実質審査)に向かっている=キム・ヘユン記者//ハンギョレ新聞社

 栢ヒョン洞(ペクヒョンドン)開発恩恵、サンバンウルグループの北朝鮮送金などの容疑で検察が請求した野党「共に民主党」のイ・ジェミョン代表の拘束令状が27日、裁判所で棄却された。検察は「納得しがたく、非常に遺憾」との立場を明らかにした。

 ソウル中央地裁のユ・チャンフン令状専門部長判事は、27日午前2時23分ごろ、特定経済犯罪加重処罰などに関する法律違反(背任)、偽証教唆、特定犯罪加重処罰などに関する法律違反(贈収賄)、外国為替取引法違反の疑いが持たれているイ代表の拘束令状を棄却した。

 ユ部長判事は「被疑者の防御権保障の必要性の程度や、証拠隠滅の懸念の程度などを総合すると、被疑者に対して不拘束捜査の原則を排除するほど拘束の理由と必要性があると考えるのは難しい」と棄却理由を説明した。

 疑いについては、検事詐称に関する公職選挙法違反裁判での偽証教唆の容疑は疎明されたと判断したが、栢ヒョン洞開発関連と北朝鮮送金は争いの余地があると判断した。イ代表は、栢ヒョン洞の民間事業者に恩恵を与え、城南(ソンナム)都市開発公社に少なくとも200億ウォンの損害を与えた容疑と、訪朝費用など計800万ドルをサンバンウルグループに肩代わりさせた北朝鮮送金容疑、「検事詐称」公職選挙法違反の裁判で証人に偽証させた偽証教唆の容疑がかけられている。

 また、イ代表が政党の現職代表として公的監視と批判の対象であることなどを考慮すると、証拠隠滅の恐れがあると断定するのは難しいというのが裁判所の判断だ。

 この日の令状実質審査は午前10時7分から午後7時24分まで、9時間あまり続いた。栢ヒョン洞開発に関する容疑、サンバンウルグループの北朝鮮送金容疑、偽証教唆容疑の順で、検察と弁護団は激しい攻防を繰り広げた。午後12時40分ごろまでの2時間で栢ヒョン洞事件が審理された。約30分間の休廷を挟んだ後、午後にはまずサンバンウルグループの北朝鮮送金容疑の審理が行われた。

 検察は「栢ヒョン洞事件」などの捜査を担当したソウル中央地検の検事と「北朝鮮送金疑惑」事件を捜査した水原地検の検事など8人を投入した。イ代表側も、元高等検察庁長のパク・キュンテク弁護士の他に、元判事の弁護士などを加え、計6人が審査に臨んだ。1500ページの意見書と数百ページのプレゼンテーション(PPT)を準備した検察はイ代表の証拠隠滅の懸念を強調し、イ代表側の弁護団は、罪とはならないため証拠を隠滅する必要性はないと反論した。裁判所はイ代表側の主張を認めた。

 ユ部長判事は「栢ヒョン洞開発事業の場合、公社を事業参加から排除させた部分は被疑者(イ代表)の地位、関連の決裁文書、関係者の陳述などを総合すると、被疑者の関与があったと考えるに値する相当な疑いがある」としながらも、「直接の証拠そのものが足りない現時点で、事実関係ないし法理的な面から反論している被疑者の防御権が排斥されるほどだと断定するのは難しい」と述べた。

 続けて「北朝鮮送金の場合、重要関係者であるイ・ファヨンの陳述をはじめとする現在までの関連資料によると、被疑者の認識や共謀の有無、関与の程度などに関して争いの余地がある」と述べた。

 この日の法廷では、ユ部長判事の質問にはイ代表の弁護人が主に答える一方で、イ代表が複数回にわたって自ら説明したという。偽証教唆容疑に関する尋問が行われた際には、法廷内で怒号が飛び交ってもいる。

 令状実質審査の終了後、パク・キュンテク弁護士は「イ・ジェミョン代表は『城南市長になって大庄洞(テジャンドン)などの公的開発を推進してからは、世間の敵になってしまったようだ。道知事になってから一日も欠かさず捜査が続いているため、残念で悔しい。一銭の利益も得ていない』という趣旨の陳述を最後に短く行った」と明らかにした。

 証拠隠滅の懸念についてユ部長判事は「偽証教唆および栢ヒョン洞開発事業の場合、現在までに確保されている人的、物的資料に照らして、証拠隠滅の懸念があるとは考えがたい」と述べた。

 北朝鮮送金については、「イ・ファヨンの陳述によると、被疑者の周辺の人物による不適切な介入を疑うだけの情況があることはあるが、被疑者が直接介入したと断定しうるだけの資料が足りないこと、イ・ファヨンのこれまでの捜査機関に対する陳述に任意性がないと考えるのは難しく、陳述の変化は結局のところ陳述に信憑性があるかどうかの判断領域であること、別件の裁判に出席している被疑者の状況、および被疑者が政党の現職代表として公的監視と批判の対象であることなどを考慮すると、証拠隠滅の懸念があると断定することは難しい」と結論付けた。

 検察は27日午前3時57分、メディアに通知を送り、その中で「(裁判所は)偽証教唆の疑いが疎明されたと認め、栢ヒョン洞開発不正に被疑者の関与があったと考えるに値する相当な疑いがあるとしながらも、北朝鮮送金に関して被疑者の介入を認めたイ・ファヨンの陳述を根拠に争いの余地があるとした判断については納得しがたく、非常に遺憾」だと述べた。

 また「偽証教唆の疑いが疎明されたということは、証拠隠滅を現実的に行ったということであるにもかかわらず、証拠隠滅の恐れがないと判断しており、周辺の人物による不適切な介入を疑うだけの情況を認めつつも証拠隠滅の恐れがないというのは前後が矛盾している」と主張した。そして「検察は今後も補完捜査を通じて、法と原則に則り、揺らぐことなく実体真実を糾明していく」と述べた。しかし、逮捕同意案は国会で辛うじて可決されたため、検察が改めて拘束令状を請求するのは負担となることから、拘束せずに捜査を終え、起訴する可能性が高いとみられる。

イ・ジェホ、イ・ジヘ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1110254.html韓国語原文入力:2023-09-27 02:35
訳D.K

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