本文に移動

BTSは公共財なのか…韓国与党議員、ジャンボリー公演への支援を国防部に要請

登録:2023-08-09 06:25 修正:2023-08-09 07:07
ずさんな運営を挽回するための「小細工」との批判も
防弾少年団(BTS)/聯合ニュース

 韓国の与党「国民の力」のソン・イルジョン議員が「2023セマングム世界スカウトジャンボリー」の主要行事の一つであるK-POPコンサートに世界的なグループ「防弾少年団(BTS)」が出演できるよう、国防部に支援を求めた。

 準備不足で一部の国の代表団が早期退所し、ジャンボリー史上初めてキャンプを止め宿泊地に移動するなど、これまでにない事態が起きたことで国の恥という批判が高まる中、BTSで参加者たちの怒りを静めようとする姿だ。

 ソン・イルジョン議員は8日、自身のフェイスブックのアカウントに「国防部は11日にソウルで行われるK-POPコンサートに、現在軍服務中のBTSメンバーが全員参加し、大韓民国の国格を高められるよう、あらゆる措置を取ってほしい」とし、「(ジャンボリー参加者が)最後まで大韓民国に対する良い思い出を持って帰れるよう、国防部は先制的に対応してほしい」という書き込みを残した。現在、BTSメンバーのJINとJ-HOPEは軍服務中であり、SUGAも入隊を控えている。

 ソン議員は「全羅北道セマングムで開催された世界ジャンボリー大会は、準備不足と未熟な運営で国格が墜落する行事だった。執行に責任がある全羅北道はもちろん、支援を行うべき中央政府まで責任ある姿を見せられなかった」とし、「この大切なお客さんたちにセマングムでの足りない日程を大韓民国の文化の力で埋め合わせる必要がある」と主張した。これについて、ジャンボリーのずさんな運営を軍服務中のBTSで挽回しようとするのではないかという指摘もある。

 K-POPコンサートは当初、6日にセマングム野外特設舞台で行われる予定だったが、熱中症などの懸念により11日の全州ワールドカップ競技場に日程が一度変更された。以後、セマングム一帯が台風6号「カーヌン」の影響圏に入るという予報により、キャンプ場からの全員撤退が決まり、参加者たちがソウルと首都圏に移動配置されたことで、ソウル上岩(サンアム)ワールドカップ競技場に公演場をもう一度変更する案が検討されている。これに先立ち、パク・ボギュン文化体育観光部長官は6日、BTSの出演について「まだ決まっていない」と述べた。現在、女性グループ「NewJeans」などは出演を確定した。

 一方、国防部関係者はソン・イルジョン議員のBTS公演支援要請と関連した記者団の質問に対し、「その問題は関連部署と芸能人の所属事務所と共に協議しなければならない事案だと思う」と語った。

 同党のキム・ギヒョン代表は、記者団がソン・イルジョン議員の主張と関連し「ジャンボリーの負担をBTSに負わせるというファンの反発がある」と尋ねると、「党レベルで議論したわけではなく、ソン議員が特に関心を持っている分野」だとしたうえで、「国民の皆さんが先頭に立ってジャンボリーをうまく終えられるよう協力してくださることに感謝する」と答えた。

ソ・ヨンジ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1103437.html韓国語原文入力:2023-08-08 22:21
訳H.J

関連記事