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韓国、国連安保理非常任理事国に選出…「北朝鮮核問題への対応主導」は未知数

登録:2023-06-08 05:42 修正:2023-06-08 07:39
政府、「北朝鮮核問題への対応主導」への期待を示すが 
安保理常任理事国には中国とロシアが布陣 
韓国が国連安全保障理事会の非常任理事国に選出された。韓国は6日(現地時間)、米ニューヨークの国連本部で開かれた総会非常任理事国選挙で投票に参加した192カ国のうち180カ国の賛成票を獲得した/聯合ニュース

 韓国が国連安全保障理事会(安保理)非常任理事国として11年ぶりに再選出されたことを受け、政府は北朝鮮核問題への対応などに関する国際社会の取り組みに主導的に参加する足がかりを作ったとして期待感を示した。

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は7日、「グローバル外交の勝利」と述べた。大統領室のイ・ドウン報道官が伝えた。政府は今回の非常任理事国選挙において、尹大統領の「価値観外交」など韓国の外交戦略が功を奏したと評価した。

 韓国は6日午前10時(現地時間)、米ニューヨークの国連本部で開かれた2024~2025年任期の安保理非常任理事国選挙で、投票に参加した192カ国のうち180カ国の賛成票を獲得し非常任理事国に選出された。

 安保理は国際平和および安全維持に対する一次的な責任を負っており、国連加盟国に対し経済制裁など拘束力を持つ決定ができる唯一の国際機関。米国、中国、ロシア、英国、フランスの常任理事国5カ国と非常任理事国10カ国の計15カ国で構成される。大陸別に割り当てられた非常任理事国10カ国は任期制で毎年5カ国ずつ入れ替わる。今回、アジア太平洋グループで単独立候補した韓国をはじめ、アルジェリア、シエラレオネ、スロベニア、ガイアナも非常任理事国として選ばれた。韓国は1996~1997年と2013~2014年にそれぞれ非常任理事国を務めたことがあり、今回が3回目。

 韓国外交部のアン・ウンジュ報道官は記者会見で、政府が安保理理事国として、平和維持活動と平和構築の増進▽女性と平和安保▽サイバー安保▽気候変動の克服などのアジェンダを主導する方針だと述べた。

 政府は特に、これまで発言権がなかった安保理会議で、北朝鮮の核・ミサイル問題への対応に積極的に声をあげる方針だ。キム・テヒョ国家安保室第1次長は記者会見で、「朝鮮半島問題の直接的当事者であり理事国として、北朝鮮の核問題、ミサイル対応などに対して主導的な対応が可能になるだろう」と述べた。ただし、安保理常任理事国である中国とロシアが北朝鮮関連論議に拒否権を行使しているため、具体的な追加措置を引き出すのは容易ではないと思われる。

 キム次長は、来年には安保理常任理事国である米国と非常任理事国の日本(2023~2024年任期)を含め、韓米日が安保理理事国として活動する点に言及し、「国連安保理間の連携で協力案がより一層強化されるだろう」と述べた。また「ウクライナ戦争の終結過程、そしてルールに基づいた戦後処理方向についても主導的な役割を果たせるものとみられる」と語った。

チャン・イェジ、ペ・ジヒョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1094986.html韓国語原文入力:2023-06-07 20:34
訳H.J

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