大統領室のイ・グァンソプ国政企画首席は、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領就任1年目の支持率が低い理由の一つとして「報道機関が“傾いた運動場”(一方に偏っており公正な競争ができない状況のこと)」だからだと述べた。政権2年目は「票を失おうとも難しい課題に果敢に挑戦する」と語った。
イ首席は2日、ソウル永登浦区(ヨンドゥンポグ)の中小企業中央会で行われた与党「国民の力」の全国党協委員長ワークショップに講演者として参加し、「政権1年目の尹大統領の低支持率」の理由として「前回の大統領選挙は大きな二者構図となった。我々を支持しなかった進歩支持層は依然としてアンチ勢力化しており、少数与党国会では巨大野党が足を引っ張っている」と分析した。続けて「我々が感じるところでは、報道機関は傾いた運動場だと評価している」と付け加えた。
イ首席は「傾いた運動場」の例として、韓国労総全国金属労働組合連盟(金属労連)のキム・ジュニョン事務処長による全羅南道の光陽(クァンヤン)製鉄所前での高空籠城のテレビ報道をあげた。キム事務処長は先月31日午前、光陽製鉄所そばの鉄製の構造物で高空立てこもりをしていたところ、警察に鎮圧棒で1分あまりにわたって頭を殴られ、血を流しているところを鎮圧された。
イ首席は「韓国労総の高空にのぼった人物を検挙する過程を見ると、メディアによってひどく様相が異なる。あるところでは『過剰鎮圧だ』という人もいるし、ある放送局の画面では、刃物を所持したり鉄パイプを投げつけたりしたため制圧せざるを得ない状況(に見える)」とし、「我々の過ちもあるが、(報道のせいで)政権1年目の(尹大統領の)支持率が相対的に低かったのではないかと思う」と述べた。
一方、イ首席は尹錫悦政権のこの1年間の国政運営について「国家アイデンティティーを正すこと、(前政権の)ダブルスタンダードの態度、不公正、反則と特権の解明が課題であったし、破壊された常識を正常化することが我々の使命だった」と述べた。2年目の国政運営の方向性については「教育・労働・年金の3大改革を、未来のために、票を失おうとも難しい課題に果敢に挑戦する1年になりそうだ」と語った。