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尹大統領の義母が関与した「私文書偽造」の共犯、大統領就任式に招待されていた

登録:2022-08-17 10:14 修正:2022-08-17 10:30
「キム・ゴンヒ女史推薦」で招待リストに含まれ 
ドイツモーターズ前会長夫人、副社長も
尹錫悦大統領が5月10日、国会で開かれた第20代大統領就任式で大統領就任の宣誓をしている=共同取材写真//ハンギョレ新聞社

 通帳残高証明書を偽造した疑いで尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の義母とともに起訴され、有罪判決を受けたK氏が、大統領夫人のキム・ゴンヒ女史の推薦で尹大統領の就任式(5月10日)に招待されていたことが分かった。さらに、キム女史が関わった株価操作疑惑会社であるドイツモーターズのクォン・オス前会長の妻と副社長も、就任式に招待された事実が確認された。

 16日、本紙が確保した大統領就任式招待者リストによれば、K氏と前会長夫人のJ氏は「(キム・ゴンヒ)女史推薦」として国会で開かれた大統領就任式参加者リストに名前があがった。K氏は、尹大統領の義母C氏が京畿道城南市島村洞(ソンナムシ・トチョンドン)の土地を購入する過程で、347億ウォン(約34億8千円)規模の新安貯蓄銀行の残高証明書を偽造した作業を助けた疑いで裁判に付され、昨年12月、議政府(ウィジョンブ)地裁で懲役6カ月、執行猶予2年を宣告された。C氏の島村洞の土地購入のために貯蓄銀行に巨額の預金があるかのように残高証明書を作った私文書偽造だった。C氏にも同じ容疑が適用され、懲役1年が宣告された。

 K氏はキム・ゴンヒ女史とも親しい間柄だ。彼は2011年、キム女史とともにソウル大学経営専門大学院(EMBA)課程を修了し、キム女史が運営していたコバナコンテンツで2012年から2015年まで監査として在職もしていた。K氏とともに、Bレンタカー代表のC氏もキム女史の推薦で就任式に招待されていた。K氏はBレンタカーの登記役員であり、Bレンタカーはキム女史が社内理事に登載された法人を系列会社として買収もしていた。K氏とC代表は昨年、大統領選挙予備候補だった尹錫悦氏にそれぞれ1000万ウォンずつ後援し、高額後援者リストにも名前を載せていた。

 これに先立ち、検察が株価操作の捜査を進めているドイツモータースのクォン・オス前会長の息子クォン・ヒョクミン代表が、大統領就任式に参加した事実が明らかになったのに続き、クォン会長の妻のA氏、副社長のO氏も本紙が確保した就任式リストで確認された。キム女史が株価操作事件に関与した疑いのあるドイツモーターズの主要人物らが、キム女史の推薦で就任式に複数招待されたのだ。クォン前会長は、ドイツモータースの株価を上げるために株価操作勢力と組んで相場操作をした疑いで昨年12月に拘束起訴された後、4月に保釈された。検察はクォン前会長の起訴当時「国民的疑惑のある主要人物の加担があったかを継続して捜査中」だとし、株価操作に株と資金を提供した疑惑を受けているキム女史を遠回しに示しもした。

 本紙はキム女史の推薦で就任式の招待リストに名前があがった人物らと連絡を試みたが、ほとんどは連絡がつかなかった。ただし、尹大統領の義母C氏と共に私文書偽造疑惑で起訴され、一審で有罪判決を受けたK氏は、本紙に対し「刑事法事件により個人的に十分罰を受け、多くを失った。これ以上政治的なイシューで個人の犠牲を強要しないでほしい」と述べた。レンタカー会社のC代表は「招待状を受け取っておらず、当然出席もしていない」と明らかにした。しかし、政権引継ぎ委員会で働いた関係者らは、当事者に就任式に出席するかどうかを確認した後リストを作成したため、最終リストに載っている人は招待された事実を知らないはずはないと説明する。

 大統領室の関係者は「尹大統領の夫人の実家と関連した犯罪容疑で裁判・捜査を受けている人物が就任式に招待されたのは不適切ではないか」という質問に対し、「就任式の招待リストを確保して(招待されたかどうかを)確認するのは難しい状況だ」と答えた。

ぺ・ジヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1054999.html韓国語原文入力:2022-08-17 08:31
訳C.M

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