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韓米日外相、国連安保理の対北朝鮮制裁決議の否決に「深い遺憾」

登録:2022-05-30 06:14 修正:2022-05-30 07:44
「安保理決議の完全履行と3カ国協力強化」共同声明 
6月3日、ソウルで韓米日北朝鮮核問題担当高官協議を開催
今月26日午後(現地時間)に召集された国連安全保障理事会で、新しい対北朝鮮制裁決議案が中国とロシアの拒否権行使により否決された=国連提供//ハンギョレ新聞社

 韓米日3カ国の外相は28日、国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁決議案が否決されたことに「深い遺憾」を表明するとともに、「国連安保理決議の完全な履行に向けた3カ国の協力強化」を誓う共同声明を発表した。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権発足以降、韓米日の共同行動が顕著になっている。

 パク・チン外交部長官と米国のアントニー・ブリンケン国務長官、日本の林芳正外相は共同声明で「13カ国の安保理理事国の支持にもかかわらず、国連安保理が北朝鮮の露骨かつ度重なる安保理決議違反に対応した決議を採択できなかったことに、深い遺憾を表する」と明らかにした。26日(現地時間)、米ニューヨークの国連本部で開かれた安保理会議で、中国とロシアの反対で対北朝鮮制裁決議案が採択されなかった事実を念頭に置いた共同声明だ。ただし、同声明で、国連安保理の対北朝鮮制裁決議案の採択が初めて否決される背景となった拒否権行使の主体として、中国とロシアが名指しされることはなかった。

 韓米日外相は共同声明で、最近の北朝鮮の弾道ミサイル発射を強く糾弾するとともに、朝鮮半島の完全な非核化と国連安保理決議の完全な履行に向けた3カ国の協力強化や、前提条件なしに北朝鮮との対話に引き続き開かれた立場などを強調した。また「インド太平洋地域の平和と安保および繁栄を保障するために、韓米および米日同盟をさらに強化していくことが重要だ」としたうえで、「米国は拡大抑止を含む韓国と日本に対する確固たる防衛公約を再確認した」と強調した。さらに「北朝鮮が違法な行動を中断し、対話に復帰することを求めるために、国際社会との協力を強化するという公約を再確認する」と付け加えた。

 3カ国の外相は「真剣で持続的な対話に向けた道が依然として残されていることを強調し、北朝鮮が交渉に復帰することを求める」としたうえで、「新型コロナウイルス感染症の感染拡大などにより北朝鮮住民が向き合っている深刻な苦難に、深い憂慮を示すとともに、北朝鮮が国際社会からの支援の提案に前向きな反応を示すことを期待する」と明らかにした。

 3カ国の外相が共同声明を発表したのは、今年2月のハワイ3カ国外相会合の共同声明以来3カ月ぶり。

 一方、キム・ゴン朝鮮半島平和交渉本部長と米国のソン・キム北朝鮮担当特別代表、日本外務省の船越健裕アジア大洋州局長は6月3日、ソウルで韓米日の北朝鮮核問題担当高官協議を行い、北朝鮮の相次ぐ弾道ミサイル発射など最近の朝鮮半島情勢を評価し、対応方向を話し合う予定だと、韓国外交部が明らかにした。韓日外相が来月中旬、日本で歴史問題など韓日問題について議論する予定という日本メディアの報道も最近あった。尹錫悦大統領とジョー・バイデン米大統領は21日、首脳会談後の共同声明で「韓米日3カ国協力の重要性」を強調した。

イ・ジェフン先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/1044781.html韓国語原文入力: 2022-05-30 02:15
訳H.J

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