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民主党「ハン・ドンフン法務長官人事はテロ」…検察捜査権剥奪法案処理は全面対決へ

登録:2022-04-14 02:21 修正:2022-04-14 08:28
正義党「大統領は剣術使いではない…非常に遺憾」
共に民主党のパク・ホングン院内代表が13日午後、国会で開かれた人事聴聞担当幹事団の会議で発言している/聯合ニュース

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領が13日、自身の検察内の最側近であるハン・ドンフン司法研修院副院長を法務部長官候補に指名したことに対し、共に民主党は「公正ではなく、功臣を取り立てる人事テロだ」と強く反発した。前日、「検察捜査権分離」を党方針とした民主党は、ハン候補の抜擢を大儀名分として法案処理をさらに急ぐとみられる。

 共に民主党のパク・ホングン院内代表は13日、国会で開かれた人事聴聞幹事団の公開会議で、「人事惨事どころではなく、国民に対する人事テロだ」とし、「(尹次期大統領は)口を開けば公正、常識の国を作ると言うが、公正ではなく功臣を取り立て、常識をかなぐり捨てて想像を絶する人事を行った」と批判した。そして「大統領の権力を手放すとして大統領府民情首席をなくすと言ったと思ったら、ハン・ドンフン氏に法務長官と民情首席の役割をさせるという意味だった」とし、「ハン・ドンフンより別荘性接待事件のキム・ハグィ元次官の方がむしろましだという話もすでに出ている。国民統合、協治をほんの少しでも考えているのなら、ハン・ドンフン氏の指名を直ちに撤回せよ」と述べた。首相候補者人事聴聞特委の民主党幹事のカン・ビョンウォン議員は同日の会議後、記者団に対し、「感情的に復讐に燃えているハン・ドンフン候補を指名したということは、尹次期大統領が候補時代に語った『政治報復』を実質的に実現しうる徹底した代理人を指名したのではないかという気がするほど、驚愕に値する人事だ」と述べた。

 前日の政策議員総会で「検察捜査権分離」を党の方針として採択した民主党内では、同日午前になっても法案処理を急ぐことに対する懸念の声があがっていたが、尹次期大統領がハン候補を抜擢したことで、検察改革の動きが力を得たかたちになっている。民主党のある重鎮議員は、「民主党内でも、検察改革を4月にいきなり進めることについては『唐突だ』とか『防御のためのもの』などという話が出ていたが、今や民主党の選択が孤立しない面が出てきた」と述べた。党の関係者も、「本来なら民主党が守勢に立たなければならないが、攻撃材料が生じた」とし、「尹次期大統領がハン・ドンフンで勝負に出たため、『検察捜査権完全はく奪』という課題を尖塔の頂点に掲げた」と話した。

 民主党はハン氏の指名を機に、「検察の捜査権と起訴権の分離」法案を4月の国会会期中に必ず処理するとの意志をさらに固めている。ハン候補の人事聴聞会では全面対決が予想される。民主党指導部の関係者は、「検察捜査権完全はく奪を必ず処理すべき大儀名分ができた」とし、「今回の人事聴聞会の観戦ポイントもハン・ドンフン候補になるとみられる。 民主党はこれに火力を集中することになるだろう」と述べた。

 前日、民主党による検察改革立法の党方針としての採択を批判した正義党はこの日、「大統領は剣術使いではない」とし、尹次期大統領のハン氏抜擢を批判した。正義党のチャン・テス報道担当は、「民主党の検察捜査権分離に立ち向かえる戦士を選択したのではないか」とし、「もしそうであれば、国民生活を支える法秩序の確立と人権擁護、そして正義の実現を担いうる法務部長官を期待した市民の信義を裏切るものだ」と指摘した。そして「法務部長官候補の指名は、大統領の責任ではなく民主党との全面対決を予告する検察総長としての姿を示したようで、大統領の人事としては非常に遺憾だ」と述べた。

ソン・チェ・ギョンファ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1038803.html韓国語原文入力:2022-04-13 18:08
訳D.K

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