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劇的に和解した韓国保守与党の党代表と大統領選候補…激しい対立の末「不安な収拾」

登録:2022-01-07 06:41 修正:2022-01-07 08:25
選対委の人選めぐり再び対立 
ユン候補、議員総会出席し 「すべて水に流そう」 
イ代表との「ワンチーム宣言」で劇的和解 
国民の力、代表辞任決議を撤回 
 
ユン候補の側近問題、解決されていない上 
再・補欠選挙の公認権ももう一つの「雷管」
国民の力のユン・ソクヨル大統領選候補(左)とイ・ジュンソク代表が今月6日夕方、国会で開かれた議員総会で手を取り合っている=共同取材写真//ハンギョレ新聞社

 選挙対策委員会の運営をめぐって激しく対立してきた国民の力のユン・ソクヨル大統領選候補とイ・ジュンソク党代表が6日夜、劇的に和解した。イ代表が先月21日、「選挙対策委員会で役割がない」として常任選挙対策委員長職を辞任してから16日ぶりに再び手を取り合ったのだ。ただし、ユン候補の側近問題がまだ解決していない上、党代表の権限と候補の党務優先権が衝突する可能性など、依然として対立の火種は残っている。

 ユン候補は同日、国会で開かれた議員総会に出席し「すべてが候補である私の不徳の致すところ」だとし、「大義のために過ぎ去ったことは水に流し、誤解したかどうかも含めてすべて忘れよう」と述べた。さらに「イ代表を皆さんが、国民が選んだ。私と代表、皆さんが力を合わせて3月の大統領選挙を勝利に導こう」と呼び掛けた。これに先立ちイ代表は同日午後、議員総会に出席し、「党代表辞任要求決議案」を推進した所属議員らと「徹底討論」を行った。討論後の締めくくりの発言で「大統領選勝利の方向においては意見の相違があるかもしれないが、本心は疑わないでほしい」とし、「他の考えがあるのでなければ、対話と疎通は可能だ。議員総会でも話し合える。大統領選挙で党が勝利するために努力する」と強調した。また「私は今日と明日、(ユン)候補と腹を割って話し合うつもりだ」とし、「互いに誤解が解け、国民が感動を受ける選挙になることを期待する。その過程で議員に報いることができればと思う」と述べた。

 イ代表はまた、「私は一瞬たりとも我が党候補の当選を疑ったことはなく、我が党候補の当選を願わなかったことはない。今日この場でワンチームを宣言する」と述べ、出席者から歓声を浴びた。二人の「ワンチーム」宣言を受け、議員たちは党代表辞任要求決議案を撤回した。

 議員たちの辞任要求で崖っぷちに立たされていたイ代表は同日、ユン候補と劇的に和解したことで、危機から脱した。前日、キム・ジョンイン前総括選挙対策委員長との決別を選んだユン候補も、イ代表と対立を収拾することで、ひとまずリーダーシップを示したと評価されている。

 しかし、当初対立の要因だったユン候補の側近問題は、依然として火種として残っている。同日午前までもイ代表は、ユン候補が任命しようとするイ・チョルギュ戦略企画副総長がクォン・ソンドン前事務総長の側近だとして、任命案を最高委員会に上程することを拒否した。この過程で、ユン候補とイ代表は声を荒げて言い争ったという。結局、ユン候補が党務優先権を発動して任命を強行し、一段落した。今年12月にもユン候補の側近問題でイ代表とユン候補の間の亀裂が深まり、イ代表が姿をくらました時も「蔚山会合」を通じて一時的に和解したことがある。

 3月9日の大統領選挙と同時に行われる国会議員再・補欠選挙と、6月の地方選挙の公認権も、さらなる雷管になり得る。ソウル鍾路(チョンノ)と瑞草(ソチョ)甲、京畿道安城(アンソン)、忠清北道清州上党(チョンジュ・サンダン)、大邱(テグ)中・南区などが対象だ。イ代表は今月中旬、国会議員の再・補欠選挙公認のための公認管理委員会の設置を目標に公館委員長の人事などを検討しているという。公認の最終権限が党代表にあるという立場だ。

 一方、ユン候補側は大統領候補の党務優先権を根拠に、ユン候補に公認権があるとみている。ユン候補側は今回の国会議員再・補欠選挙で「大統領選に役立つ人物」を公認すべきだと主張している。激しい対立は一応拾されたが、いつでも「爆発」する余地は残っているわけだ。

ペ・ジヒョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1026348.html韓国語原文入力:2022-01-07 02:32
訳H.J

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