韓国政府の段階的な日常回復措置(ウィズコロナ)によって集会制限が事実上解除された3日午前、ソウル鍾路区中学洞(チョンノグ・チュンハクドン)にある旧日本大使館前の平和の少女像の周辺で、右翼団体の「自由連帯」と親日勢力の清算を主張する「反日行動」が対立し、衝突が起きた。日本軍慰安婦被害問題を知らせるための「水曜デモ」は、これまでデモが行われてきた少女像前から南西に10メートル離れた聯合ニュース本社前で開かれた。
同日、正義記憶連帯が場所を移し、第15・16回水曜デモを行った理由は、「自由連帯」が11月末まで、少女像前での集会届をあらかじめ出したためだ。自由連帯は昨年5月末から、鍾路警察署の集会届受付に「寝ずの番」を立て、夜12時になると同時に集会届を出す方法で、水曜デモの場所を先取りしてきた。新型コロナウイルス感染症の防疫のため韓国政府が集会を制限してきた間、正義連は記者会見の形で同じ場所で水曜デモを続けてきたが、段階的な日常回復措置によって集会制限が事実上解除されたことで、このような水曜デモの進行が不可能になった。
段階的な日常回復措置が始まってから初めて水曜デモが開かれた3日、早朝から「反日行動」側の青年約10人は少女像の周辺に集まり、「親日勢力が立ち去るまで、ここから動かず、少女像を守って戦う」と声をあげ、集会届を出して場所を先取りした「自由連帯」側は集会場所に駐車し、拡声器で「他人の集会場所を占拠した反日行動に対し、求償権と民事訴訟を起こす」と脅した。現場には保守ユーチューバーと一人デモ参加者たちがプラカードを持って水曜デモ参加者を刺激したり、『反日種族主義』の編著者、イ・ウヨン氏が日の丸と太極旗を持って現れ、現場周辺でプラカードデモをする場面もあった。警察は4中隊240人以上を少女像周辺に配置し、衝突に備える一方、少女像周辺に鉄製のフェンスなどを設置して出入りを統制するなど、万が一の事態に備えた。