本文に移動

ソウル市で自動運転バス・タクシー走る…10月から上岩洞で試験運行

登録:2021-07-20 19:59 修正:2021-07-21 09:40
自動運転バス・コールタクシーサービス事業者を募集
ソウル市上岩洞の自動運転車試験運行地区で運行される自動運転車=ソウル市提供//ハンギョレ新聞社

 10月からソウル市上岩洞(サンアムドン)で、タクシーアプリにより自動運転車を呼び出して搭乗できるようになるとみられる。

 ソウル市は20日、「自動運転車の試験運行地区運営および支援条例」に基づき、自動運転車の試験運行地区である上岩洞一帯で、営業用自動運転サービスを施行する事業者を募集すると明らかにした。募集対象は、上岩洞の自動運転車試験運行地区一帯を循環する自動運転バスと需要応答型(コールタクシー)サービスだ。

 自動運転バスはシャトルのように一定区間を運行し、コールタクシーサービスは特定の路線を運行する中で乗客がアプリを通じて呼び出せば特定地点で乗客を乗せ、乗客が望む場所まで運行するサービスだ。ソウル市の関係者は「タクシーのような流し営業はせず、乗降車場所にも制限を設ける」と話した。運行台数は自動運転バスとコールタクシー車を合わせて10台前後になるとみられる。車両には非常状況に対処するために試験運転者が共に搭乗する。

 車の呼び出しは、現在タクシー呼び出しアプリを運営しているモビリティー企業などのアプリを通じてなされる。これらのアプリでは、自動運転車のリアルタイム運行情報(路線・現在位置・料金など)の案内を受けることができ、呼び出し・予約・決済も可能だ。ソウル市は、カカオモビリティーなどのモビリティー業者に事業参加に関する需要調査をすでに進めたという。

ソウル市上岩洞の自動運転車試験運行地区を運行する自動運転車=ソウル市提供//ハンギョレ新聞社

 国土交通部の自動運転車臨時運行許可とソウル市が発行する「限定輸送免許」(営業免許)を受けた会社だけが参加できる。免許発行前30日以内に試験運行をしなければならず、専門家検証団の評価も通過しなければならない。

 この評価は運転免許試験に似ている。経路選択のための車線変更や交通信号対応、障害物・駐車車両回避などの安全運行能力と、乗車感、乗客が望む場所での正確な乗降車能力など一般車両の運転免許試験と似ている。こうした基準の用意は、来月新設される「ソウル市自動運転車試験運行地区運営委員会」(運営委員会)が担当する。自動運転・旅客運送などの専門家が委員会に参加する。

 料金も運営委員会が決める。現在ソウル市は料金策定に関する委託研究を進めており、現在のバス・タクシー料金より高い水準で決まる可能性が高いという。来年には旅客運送のみならず重い貨物やスーパーで買った商品を自宅に配送する自動運転車貨物運送サービスも導入される予定だ。

 自動運転車の有償運送事業は、昨年12月から世宗市(セジョンシ)で初めて始まった。カカオモビリティーとオートノマスA2Zが始めたサービスで、現在運行中の車両は2台、事前に応募した人だけが車の呼び出しと搭乗が可能だ。大邱市(テグシ)でもスプリングクラウドという自動運転業者が9月の有償運送サービス開始を目標に準備を進めている。

 自動運転車は、運行経路に最適化された車庫が必要だが、ソウル市は市所有の公共駐車場に自動運転車専用の駐車区域を提供する方針だ。映像記録装置や決済システム構築費用もソウル市が支援する。ソウル市のペク・ホ都市交通室長は「自動運転車を市民の誰もが利用する必須交通手段として位置づけ、韓国の自動運転産業が世界市場を先導できるよう、すべての力を集中して支援する」と話した。

パク・テウ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/capital/1004337.html韓国語原文入力:2021-07-20 17:40
訳J.S

関連記事