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文大統領、第二のニューディール掲げたバイデン大統領向けにルーズベルト記念館訪問

登録:2021-05-21 05:59 修正:2021-05-21 08:25
3泊5日の外交戦に突入 
文大統領、アーリントン無名勇士の墓前で 
「韓米同盟をさらに強力に発展させる」 
バイデン大統領今日、文大統領を招待し 
韓国戦参戦軍人に名誉勲章を授与
韓米首脳会談に出席する文在寅大統領が今月19日(現地時間)、米国ワシントンのアンドリュー空軍基地に到着し、アイセル・ロバーツ儀典長代行(右から2番目)に案内され、宿舎に移動している=ワシントン/聯合ニュース

 20日(現地時間)、米ワシントンに到着した文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、米国に滞在する三日間の随所に韓米同盟を強調するイベントを詰め込んだ。

 文大統領の訪米日程は同日午前、アーリントン国立墓地に安置された無名勇士の参拝から始まった。文大統領は無名勇士の墓で「朝鮮戦争当時、大韓民国の自由と民主主義を守るために戦ってくださった米軍たちに対し、改めて敬意を表する。このように血で結ばれ、長年にわたって築き上げられた韓米同盟を、ジョー・バイデン大統領と共により強力かつ包括的に発展させていく」と述べた。

 文大統領は国立墓地を参拝した後、フランクリン・ルーズベルト大統領記念館を電撃訪問した。出国前には公開せず、現地で追加した“バイデン大統領向け”の日程だ。ルーズベルト大統領は1930年代、世界経済を襲った大恐慌当時、大規模土木工事で失業者を救済し、労働権の尊重と社会保障制度の導入など「ニューディール政策」を行った。文大統領はルーズベルト大統領の孫、デル・ルーズベルト米-サウジビジネス協会会長の案内を受け、「ルーズベルト大統領は大恐慌で国家的危機に直面し、分裂しそうな状況のなか、統合を成し遂げた大統領だ。(私も)大統領選挙当時、ルーズベルト大統領をロールモデルにしていた」と述べた。

 文大統領は、バイデン大統領が就任後、2兆2500億ドル規模の社会インフラ投資や教育・福祉支援などを盛り込んだ1兆8000億ドル規模の「米国家族計画」、最低賃金の引き上げなど「第二のニューディール政策」で、第二のルーズベルトと評されたことに対する共感を高めるため、このイベントを企画したものとみられる。大統領府は「米国史上初めて福祉システムと基準を導入し、統合的リーダーシップで国内経済の回復を導いたルーズベルト大統領に対する尊敬の念が込められている」と説明した。

韓米首脳会談に出席するため、米ワシントンを訪問中の文在寅大統領が今月20日(現地時間)、ワシントン近隣のアーリントン国立墓地を訪れて参拝している=ワシントン/聯合ニュース

 バイデン大統領も21日、文在寅大統領が出席した中、朝鮮戦争参戦勇士のラルフ・パーケット・ジュニア退役大佐に米国最高武功勲章である名誉勲章を授与する。名誉勲章を授与する際に他国の首脳を招待したのは今回が初めてで、堅固な韓米同盟の意味を再確認するためと見られる。文大統領は同日、ワシントンのナショナルモール内の朝鮮戦争参戦記念公園に建てられる「朝鮮戦争戦死者追悼の壁」着工式にも出席する。追悼の壁には、朝鮮戦争で犠牲になった米軍3万6574人、米軍配属の韓国軍KATUSA戦死者約7000人の名前が刻まれる。

 文大統領は翌日の22日午前、ウィルトン・グレゴリー枢機卿に面会し、「朝鮮半島の平和」の実現に向けた努力を続ける予定だ。訪米日程の中で米国のカトリックの高位関係者と会うのは異例のことだが、冷え込んだ朝米関係を改善するためにカトリック界の関心を呼び起こす一方で、朝鮮半島の平和問題に関心が高い教皇フランチスコの訪朝を念頭に置いたものとみられる。

イ・ワン記者、ワシントン/共同取材団 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/996057.html韓国語原文入力:2021-05-21 02:42
訳H.J

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