23日に397人が確定判定、新天地以来最多
クラスター、先週だけで38増加
サラン第一教会発の追加伝播21カ所
政府ソウル庁舎の別館で2人が確定判定
汝矣島純福音教会、光州の熊進シンクビッグ
大邱の葬儀場、仁川のガリラヤ教会…
全国各地で感染者発生
チョン・ウンギョン防対本本部長「当分の間、感染者さらに増加
全国的大流行目前の深刻な状況」
このところ3日連続で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染者が300人以上確認されているなか、23日には新たな感染者が400人に迫った。今月に入って新たに発生したり、感染の続いている主な感染集団(クラスター)も50を超えた。首都圏のサラン第一教会だけでなく、前後に発生した様々な集団感染も媒介として、COVID-19の第2波が全国各地に拡散する様相を見せている。防疫当局は、主な曝露集団に対する検査と確定感染者・接触者に対する追跡調査が行われていることから、当面は感染者の数がさらに増えるとみている。
中央防疫対策本部(防対本)は、23日午前0時現在で、過去24時間以内に新たに確認された国内発生の感染者は387人、海外からの流入は10人で、計397人だったと発表した。これは今年2~3月の大邱(テグ)の新天地イエス教会での集団感染以来、最も多い数だ。防疫当局が感染者を管理している主なクラスターの数は、7月の最終週は9つに過ぎなかったが、先週は38に増えた。8月全体で見れば、最初の感染者が確認されたか、更なる感染者が確認されたクラスターは54にのぼる。集団感染の発生地も最近になって光州(クァンジュ)、忠清南道、江原道、全羅北道などの各地に広がっている。
全国的な集団感染の増加は、COVID-19が首都圏の特定の施設や集団だけでなく、国内の地域社会全般にかなり広がっていることを示唆する。 中央大学病院のチョン・ジンウォン教授(感染内科)は「梅雨を迎えて室内活動が増え、同時に夏休みシーズンなのでソーシャル・ディスタンシングが疎かになったことで、見えない(無症状などで確定診断されていない)患者がかなり増えたものとみられる。特に人口密度が高く屋内施設が多い首都圏のような所では、COVID-19拡散は小規模な集団感染の増加の様相を示す」と語った。
防疫当局は今後、新規感染者の規模はさらに増えると見ている。防対本のチョン・ウンギョン本部長はこの日の定例会見で、「これをピークだとは思っていない。当面はさらに増えると予測している」と述べた。ウイルスにさらされた人の中には、まだ検査が行われていないケースもあるうえ、感染者の家族や職場、感染者が利用した大衆利用施設などに対する追跡調査と接触者管理が進められているためだ。チョン本部長は「全国17の市・道でいずれも患者が増加しており、全国的な大流行の危機を目前にした厳しく深刻な状況」と強調した。
23日現在、ソウル城北区(ソンブクク)のサラン第一教会の確定感染者は、前日より45人増え、累計で841人となった。サラン第一教会に端を発する感染が発生した場所は現在のところ21カ所、これらの場所で感染したと見られる感染者は112人で、更なる感染拡散を防ぐため、防疫当局は168カ所で疫学調査を進めている。この日までに、サラン第一教会の集団感染関連で約3600人が検査を受けている。防対本は「まだ連絡が取れていなかったり、情報が誤っているケースが一部残っている。検査に応じていないケースがある」とし「家宅捜索で確保した情報と比較分析し、正確な名簿を確認して措置を取る」と述べた。
外交部が使用するソウル光化門(クァンファムン)の政府ソウル庁舎別館でも、最初の感染者が確認された。外交部職員1人と清掃公務職1人が22日夜に確定判定を受けたもの。彼らはそれぞれ、配偶者が確定判定を受けたため、検体検査を行ったことが分かった。同じく22日に2年生1人が確定判定を受けたソウル蘆原区(ノウォング)の水落中学校では、教職員と2年生およそ200人に対して全数検査を実施した結果、全員が陰性判定を受けたことが23日に確認された。
これ以外にも、これまでの感染発生場所を中心として、全国各地で確定判定を受けるケースが相次いでいる。この日、新たに確認された感染者数は、ソウル永登浦区(ヨンドゥンポグ)の汝矣島純福音教会で7人(累計35人)、光州市の教育サービス専門業者の「熊津シンクビッグ」関連で6人(累計7人)、大邱西区(ソグ)の葬儀場関連で5人(累計6人)、仁川市富平区(インチョンシ・プピョング)のガリラヤ教会で31人(累計32人)、仁川市の弥鄒忽(ミチュホル)老人昼間保護センターで6人(累計7人)、全羅南道順天市(スンチョンシ)の大型スーパー「ホームプラス」のフードコート関連で10人(累計11人)だ。