本文に移動

韓国与党「5・18歪曲処罰法を作る」…調査委に強制調査権与える案も推進

登録:2020-05-19 06:39 修正:2020-05-19 07:52
共に民主党、光州の全日ビルで最高委員会を開催 
「未来統合党、処罰法の処理に応じるべき」 
妄言について謝罪したチュ代表に決断求める
イ・ヘチャン共に民主党代表が18日午後、光州東区錦南路にある全日ビルで開かれた現場最高委員会議で発言している//ハンギョレ新聞社

 共に民主党指導部が18日、光州(クァンジュ)の全日ビルで現場最高委員会を開き、5・18歴史歪曲処罰法の処理などを約束した。全日ビルは5・18当時、戒厳軍に追われていた市民が避難した場所で、戒厳軍によるヘリコプターからの射撃の弾痕245カ所が残っていることから、「全日ビル245」と名付けられた。文在寅(ムン・ジェイン)大統領も大統領候補時代だった2017年3月、同ビルを訪問し「残された課題は、発砲行為者と発砲命令者を糾明すること」だと述べた。民主党は全日ビルで最高委員会を開くことで、5・18の真相究明への強い意志を表した。

 イ・ヘチャン代表は同日の会議で「表現の自由の後ろに隠れて5・18と関連有功者に対するフェイクニュースを広める破廉恥な者が横行していることを、民主党は決して座視しない」とし、「第21代国会で憲法に違反しない範囲内で、そのような破廉恥な者を処罰する特別法を作る」と述べた。昨年2月、民主党、正義党、民主平和党の3党は、5・18民主化運動を否定、誹謗、歪曲、ねつ造または関連虚偽事実を流布した者に対し、7年以下の懲役または7千万ウォン(約600万円)以下の罰金に処す「5・18民主化運動特別法」の改正案を提出したが、同法案は第20代国会で十分な審議も行われず、廃棄される危機を迎えた。キム・テニョン院内代表も「今もインターネット上では5・18が北朝鮮スパイによる暴動という主張が広がっている。5・18に対する歪曲とねつ造が韓国社会を蝕むのを放っておくわけにはいかない」とし、「5・18歴史歪曲処罰法が国会で足止めされているが、チュ・ホヨン未来統合党院内代表の謝罪を実践するという意味でも、同法を処理しなければならない」と強調した。チュ院内代表が統合党の前身である自由韓国党議員の5・18関連妄言について謝罪したことを契機に、歴史歪曲処罰法処理にも“決断”することを求めたわけだ。

 民主党は第21代国会で5・18民主化運動真相究明調査委員会に「強制調査権」を与える法改正にも力を入れるものとみられる。真相調査委は12日に調査活動を始めたが、強制調査権はない。関係者が調査に応じなくても、強制連行する方法がなく、調査に限界があると指摘されてきた。イ代表は「今度こそ5・18に葬られた真実を一つひとつ究明する」とし、「民主党と政府は真相調査委の活動を全面的に支援し、今度こそ必ずすべての真実が明らかになるようにする」と述べた。民主党は光州・全羅南道の当選者を中心に真相調査委に強制調査権を与える内容を盛り込んだ特別法改正案を準備中だ。また、真相調査委に性暴力関連の真相究明を扱う分科委員会を設置し、委員会の活動期間を5年に延長する内容などを改正案に盛り込む案も検討している。ただし、5・18民主化運動を憲法に盛り込むための改憲論議には慎重な態度を示した。イ代表は「5・18は韓国民主化の動力であり、民主政権誕生の基盤であり、韓国民主主義の発展の源」としたうえで、「いつか改憲する日が来れば、憲法前文に我々が継承すべき歴史として残すべきだと固く信じている」と述べた。未来統合党や未来韓国党が改憲阻止ラインである100議席以上を確保しており、改憲を実行に移す条件が整っていないからだ。

ソ・ヨンジ記者(お問い合わせ (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/945463.html韓国語原文入力:2020-05-18 20:25
訳H.J

関連記事